ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

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プロフィール

hiro


2020年07月

2020年07月31日

僕に、会いたかった

2019年 日本
錦織良成監督&脚本 秋山真太郎脚本 金子正人撮影 瀬川英史音楽 EXILE TAKAHIRO 山口まゆ 柴田杏花 板垣瑞生 浦上晟周 小野花梨 宮本裕子 吉野由志子 川村紗也 斉藤陽一郎 清水宏 山下容莉枝 秋山真太郎 黒川芽以 小市慢太郎 松坂慶子

かつて凄腕の漁師だった徹は、12年前に起きたある事故をきっかけに記憶を失ってしまう。漁に出られなくなった彼は、献身的な母や優しい島の人々に見守られ、苦悩しながらも懸命に今を生きようとしていた。そして、その裏側には、家族の温かくも切ない秘密があった。

・舞台は島根県・隠岐諸島。冒頭は主人公が海難事故で記憶を失ったところから始まり、松坂慶子演ずる母親が周りの者に今は黙っていてくれ、と懇願して秘密があることが描かれる。しかし12年を経ても記憶は失ったままであり、日常には馴染んでいるが、しかし何か割り切れないものを感じているし、周りの者も・・・
・しかし本作が面白いのは、そうした縦軸は動かないまま、島留学という、親元を離れて寄宿舎生活をする学生たちが横軸として描かれていること。彼らは島で島親というものを持つ。普段は寄宿舎生活だが、島親によって島生活もまた体験出来る訳だ。主人公も初めて島親になっており(と言っても面倒を見るのはほとんど松坂だが)、一方、留学生たちは島の学生との交流がある。そしてこの留学生たちはそれぞれに家庭の事情を抱えて島留学しているらしいことを匂わせている。ヒロインと言える少女(山口まゆ)は母親が島に来たことがあると言って、母親の写した写真の場所に行ってみて、自分もまた写真を撮る。彼女のルームメイトは何故か島親に会おうとしない。主人公が面倒を見る少年は、主人公に釣りを教えてもらい、ビギナーズラックで大きな鯛を釣り喜ぶ一方、勉強の成績は少しおとしてがっかりもする(87点でこんな成績を取ったのは初めてだ・・・)。これらの描写が主人公の縦軸よりも興味深く描かれている。(主人公の方で印象的なのは、主人公が乗れなくなった持ち船を松坂慶子がひたすらモップがけしているシーン、夜中に主人公がその船を眺め続け、それに気がついた母親がその後ろから見守るシーン)
・成績を落とした少年の母親が怒って島にとんできて、連れ帰ろうとするエピソード、それより泣けるのは、島親に会おうとしないうちに島父親が急死してしまい、それを聞いて彼女は愕然としてしまうエピソード。そして、最後に縦軸と横軸が重なるクライマックス。
・EXILEは興味もないし、あまり好きではなかったのでほとんど期待していなかったが(アイドル映画みたいなものと思っていたので)、予想外、感動的な映画で、それに島留学というのも興味深かった。




hirot15 at 22:35|PermalinkComments(0) 邦画 | ドラマ

2020年07月30日

ディリリとパリの時間旅行

2018年 フランス・ドイツ・ベルギー合作 Dilili a Paris
ミッシェル・オスロ監督&脚本 ガブリエル・ヤーレ音楽 プリュネル・シャルル=アンブロン エンゾ・ラツィト ナタリー・デセイ
日本語吹き替え)新津ちせ 斎藤工

ニューカレドニアからやって来たディリリは、パリで出会った最初の友人オレルとともに、少女たちの誘拐事件の謎に挑む。キュリー夫人やパスツール、ピカソ、モネら時代を彩った天才たちに協力してもらいながら、エッフェル塔やオペラ座、バンドーム広場などパリの街中を駆け巡って事件解決を目指す2人だったが……。

・アニメーションですが、ベル・エポックのパリを舞台にして、有名人を多数登場させ、活躍させ、一方で少女誘拐の不気味さと、その驚くべき動機(単なる少女趣味や人身売買ではない)。これは面白く、楽しく、そして不気味な映画だった。どれもアニメだから描けたものだろうが、クライマックスのスケール感もなかなかのもの。



hirot15 at 22:33|PermalinkComments(0) 洋画 

2020年07月29日

天国でまた会おう

2017年 フランス Au revoir la-hau
アルベール・デュポンテル監督&脚本 ピエール・ルメートル原作 ピエール・ルメートル脚本 バンサン・マチアス撮影 クリストフ・ジュリアン音楽 ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート アルベール・デュポンテル ローラン・ラフィット ニエル・アレストリュプ エミリー・ドゥケンヌ メラニー・ティエリー エロイーズ・バルステール フィリップ・ウシャン アンドレ・マルコン ミシェル・ビュイエルモーズ カイヤン・コジャンディ ジル・ガストン=ドレフュス

第1次世界大戦の終結目前。仏軍のプラデル中尉からの不条理な攻撃命令に従ったエドゥアールは、小心者の簿記係・アルベールの命を助け、顔に重傷を負ってしまう。良家の御曹司で才能あるアーティストであるエドゥアールは家族にも会いたくないと戦死を偽装。そんな彼をアルベールは手伝うことに。戦後、パリに戻った2人は貧しい共同生活をスタートさせる。そんな折、かつて彼らの上官だったプラデルが財を築いていたことを知った2人はある壮大な詐欺計画を企てる。

・上述のあらすじも読まず、全く予備知識無しで見たのでその展開に驚いた。自分の死を偽装し、様々な仮面をかぶる不気味で魅惑的なエドゥアールに、基本的に小心者だが、命の恩人の為に無理をするアルベール、そして何故かエドゥアールの言葉が通訳出来る少女。一方で悪役プラデルもなかなか強烈なキャラで、或はエドゥアールが自分の死を偽ってまで避ける彼の父親の不気味な存在感に、エドゥアールの姉という配置も面白い。彼女がプラデルをやりこめるシーンは痛快だが、そんな窮地のプラデルの救い手が彼女(とエドゥアール)の父親で、それが主人公たちを窮地に陥れる展開も見事。
・物語は、アルベールが尋問され、事件の経緯を語るという手法で展開し、事件の結末(少なくともアルベールの結末)は予感されるのだが、ここに至る驚くべき展開も、この尋問後の展開も、どちらも見事だった。



hirot15 at 23:33|PermalinkComments(0) 洋画 | ドラマ

2020年07月28日

トラフィッカー 運び屋の女

2018年 アイスランド Vargur
ボクァ・シグソーソン監督&製作総指揮&脚本 バルタザール・ブレキ・サンペール製作&出演 ベルグステイン・ビョルゴルフソン撮影 ベン・フロスト音楽 ギスリ・オルン・ガルザルソン アンナ・プロフニアク マリヤーナ・ヤンコビッチ イングバール・E・シーグルズソン

表向きは良い暮らしをしているが多額の借金を抱える弁護士エリックと、刑務所から出所したばかりの弟アトリは、コカイン密輸に加担することに。運び屋を務めるシングルマザーのソフィアはタブレットに詰めたコカインを飲み込んでアイスランドへ入国するが、タブレットを吐き出せないまま時間だけが過ぎていく。麻薬捜査局の刑事レナの捜査の手が迫る中、事態は思わぬ方向へと展開していく。

・珍しいアイスランドの犯罪映画。しかしこれは、単に飲み込んだタブレットが出てこずにヒロイン(?)が苦しむ様子とそれにオロオロする付き添いの男、タブレットが出てこないため、金にならず焦る兄が描かれるのがほとんどで、あまりにも地味に、しかしあまりにも悲惨な展開の映画。一方で彼女らを追う女刑事がじわりじわりと迫っていく姿が描かれ、むしろこちらの方が犯罪映画的。犯人側はほとんど前述通りなのだけど、冒頭近くと、中盤が終った前あたりにそれ以外の描写があり、それが刑事への手がかりとなってしまうあたりも上手く描かれている。
・これがもっと悪辣な犯人だったら女を殺して腹を裂いて取り出すのだろうけど、特に弟の方は女を心配してそれほどの悪人には見えない。むしろ死んでからとはいえ(殺した訳ではない)、腹を裂こうとするのはエリートの兄の方なのだ。しかし!!
・それに刑事の側もついに犯人に辿り着いた時のクライマックスの結末はまたその展開に驚き。映画としての結末もそれでいいの?って感じ。
・色々な意味で、地味ぃに意外な映画だった。



hirot15 at 22:31|PermalinkComments(0) 洋画 | アクション・サスペンス

2020年07月27日

火口のふたり

2019年 日本
荒井晴彦監督&脚本 白石一文原作 川上皓市撮影 下田逸郎音楽 柄本佑 瀧内公美 柄本明(声)

東日本大震災から7年目の夏。離婚、退職、再就職後も会社が倒産し、全てを失った永原賢治は、旧知の女性・佐藤直子の結婚式に出席するため秋田に帰郷する。久々の再会を果たした賢治と直子は、「今夜だけ、あの頃に戻ってみない?」という直子の言葉をきっかけに、かつてのように身体を重ね合う。1度だけと約束したはずの2人だったが、身体に刻まれた記憶と理性の狭間で翻弄され、抑えきれない衝動の深みにはまっていく。

・最近の(随分前からだけど)荒井晴彦らしい作品だと思う。僕の好みではない。他者への娯楽ではなく、自分の鬱憤なんだよね。ほとんど抑えられない性的衝動ばかり。そのあげくがこの結末ですか。まあこの結末には唖然としましたが。
・こんな結末でなく、二人が火口から心中してくれた方がすっきりしたと思う。それをハズした結末なのだろうけど、あざとい。
・世間に認知されてからの荒井晴彦はみっともないと思う。色々な意味で。





hirot15 at 22:28|PermalinkComments(0) 邦画 

2020年07月26日

襲われた幌馬車

1956年 アメリカ(20世紀フォックス) The Last Wagon
デルマー・デイビス監督&脚色 ジェームズ・エドワード・グラント脚色 グウェン・バーニ・ギールガッド原作&脚色 ウィルフリッド・M・クライン撮影 ライオネル・ニューマン音楽 リチャード・ウィドマーク フェリシア・ファー スーザン・コーナー トミー・レティグ ステファニー・グリフィン レイ・ストリックリン ニック・アダムス カール・ベントン・リード ダグラス・ケネディ ジョージ・マシューズ ジェームズ・ドルーリー

殺人犯として護送中のコマンチインディアンのトッドは、アパッチに襲われた幌馬車隊と遭遇。生き残った面々を安全な土地まで送り届けるため、トッドは彼らの警護を引き受けるが…。

・再見かな、と思ったら初見だった。これは面白かった。リチャード・ウィドマークが彼の特徴を偉観なく発揮し、殺人犯と援助者の両面を見せている。
・冒頭、四人の男に追われて逃げているシーンから始まり、そのうち三人は倒すが、四人目の男に捕まる。相手は保安官で、報奨金をもらう為に生かしているが、二人は互いに憎み合っているようだ。護送中、幌馬車隊と合流するが、その幌馬車隊はキリスト教徒の集まりで、彼らは保安官の横暴を許さない。何度も対立し、その対立の隙に親切にしてくれた少年を助ける為にトッドは斧を投げて保安官を殺す。代わりに彼は両手を拘束されてしまう。保安官が死んでも、幌馬車のメンバーは彼を嫌悪するものと親切なものがいる。
・ここでこの映画の成功は、多人数ではなく、男女三人ずつ、トッド以外六人に絞り込んだことだ。しかも親切なものと嫌悪するもの、これも奇麗に三人ずつとなっている。しかし嫌悪するものもトッドの力がなければ生き残れないことが分かっているので、一応は協力関係にある。
・正直、アクション自体はそれほどでもないが、アパッチが迫る緊迫感と人間ドラマとして面白かった。アパッチの急襲を逃れるシーンよりも、その後の裁判シーンの方が興味深かった。



hirot15 at 22:27|PermalinkComments(0) 洋画 | 西部劇

2020年07月25日

甲鉄城のカバネリ 海門決戦

2019年 松竹
荒木哲郎監督 大河内一楼シリーズ構成&脚本 美樹本晴彦キャラ原案 山田和弘撮影 澤野弘之音楽 畠中祐 千本木彩花 内田真礼 増田俊樹 梶裕貴 沖佳苗 伊瀬茉莉也 逢坂良太 佐藤健輔 四宮豪 佐藤拓也 沖佳苗 マックスウェル・パワーズ 三木眞一郎 花輪英司 逢田梨香子 鷲見昂大 ボルケーノ太田 篠原孝太朗 遠藤大智 大西弘祐 大隈健太 布施川一寛 奥田寛章 東龍一 村上裕哉 桜井智 梶裕貴

分厚い装甲に覆われた蒸気機関車、通称「駿城(はやじろ)」のひとつである「甲鉄城」に乗り、熾烈な戦いを潜り抜けてきた生駒たちは、人間とカバネの新たな攻防の地である海沿いの廃坑駅「海門(うなと)」へやってくる。生駒たちは現地の人々と「連合軍」を結成し、カバネ撃退の策を立てるが、海門の地にはある秘密が隠されていた。

・こちらは劇場版の新作。相変わらずのエゴ描写、そして無風と生駒の誤解確執。ハッピーエンドではあるが、根本的なところで解決が無いような気がする。それとも今後もこのゾンビ物を繰返し続けるのか。




hirot15 at 23:23|PermalinkComments(0) 邦画