ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

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hiro


2013年11月

2013年11月30日

長谷川町子物語 CD

長谷川町子物語~サザエさんが生まれた日~
加藤義人監督 大島里美脚本 尾野真千子   長谷川京子   木村文乃   イッセー尾形   徳井義実(チュートリアル)   緋田康人   加藤みどり(友情出演)   市川海老蔵   松坂慶子   三浦友和

・昭和2年、長谷川町子(奥森皐月)7歳は福岡で暮らす元気いっぱいの女の子。炭鉱の技師をしていた父親(イッセー尾形)はオシャレで、なによりも家族を大事にする人。しかし、昭和9年、町子(尾野真千子)14歳の時、他界。一家は東京へ行くことを決意する。決断の早い母(松坂慶子)は、漫画が好きという町子に15歳にして田河水泡(三浦友和)への弟子入りを進め実現させ、内弟子として順風満帆な生活を送っていたが、戦局は厳しくなり一家は福岡へ疎開。終戦後、地方新聞から町子の元へ4コマ漫画の連載依頼が入る。アイディアに困った町子は、家の近くの百道の海岸で海を眺めながら、『サザエさん』を生み出すヒントと出会うのだった。『サザエさん』誕生の瞬間。それは、町子にとって苦難の始まりでもあった。

・長谷川町子の物語はNHK朝ドラの「マーねえちゃん」を思い出すが、面白かったということと、部分的イメージだけで詳細には覚えていない。今回のドラマを見ても思い出すところと全然覚えていないころ、両方だったので、ちょっとダイジェスト的とは思ったけど(まあ朝ドラとは長さが違うから)、まあそれなりに楽しめた。
・ちなみに、母親(藤田弓子ー松坂慶子)、町子(田中裕子ー尾野真千子)、田河水泡(愛川欽也ー三浦友和)等はイメージに狂いは無いが、マー姉ちゃん鞠子だけは熊谷真美と長谷川京子でかなりイメージが違っている。勿論、サザエさんのモデルは町子自身より鞠子の方が強いだろうから、そういう意味では熊谷真美の方が合っていると思う。勿論、主人公が鞠子であるか町子であるか、で、違いが出たとも云えると思うが。
・今回の作品で最も凄いと思ったのは、出番は少ないが父親役の尾形イッセー。まあ、当然と云えば当然なのだが、初登場のシーン、足から映って顔が出る前にもうそのイメージが出ているのはさすがイッセー。ギャグシーンである仮病のエピソードよりもこのファーストシーンの方がずっと素晴らしい。後年、町子が市川海老蔵に父を重ねるシーンは回想的イッセーの姿(帽子をふるファーストシーンの再生)と市川海老蔵にギャップを感じてしまうが。
・愛川欽也ー三浦友和については、両者が正反対からひとつのモデルに至っているのが面白い。一方で田中裕子ー尾野真千子については、両者とも道化の裏の陰の要素が重なっている。
・正直、現在のアニメ「サザエさん」は好きではない。これは単なる道徳アニメで、「サザエさん」の本質ではない。そういう意味で「意地悪ばあさん」の方が映像化としては的を射ているのかもしれない。(もっとも、「カムイ外伝」の後を受けて始まった初期「サザエさん」は(僕はよく覚えていないが)もっと原作の味に近く、現在では再放送されにくいブラックなものを含んだ内容だったらしい)
・今回のドラマのテーマ曲、なんか聴いた事があるような気がしたが、「泣くな、はらちゃん」の挿入歌にとても似ている気がする。ちなみに音楽担当は同一ではなく、こちらは久石譲。
・ドラマ終盤、CMの挿入ばかりで内容が散漫になったのが残念。これで主観的にはワンランク落ちた。


hirot15 at 00:07|PermalinkComments(0) TV 

2013年11月29日

闇の曲がり角 CC

製作年:1946年 製作国:アメリカ 原題:THE DARK CORNER
ヘンリー・ハサウェイ監督 ルシル・ポール、クリフトン・ウェップ、ウィリアム・ベンディックス、キャシー・ダウンズ、ウィリアム・ベンディックス、クルト・クリューガー、マーク・スティーヴンス

堕落した探偵が、美人秘書と二人三脚で事件の真相を追う。

・これは初見と思って借りたら、なんか覚えのあるストーリー。なんだ再見だった。それでもクライマックスはまざまざと思い出したけど、そこまではそれなりに楽しく見れた。
・ポイントは、一見、主人公の探偵よりも、その助手役のルシル・ポールが活躍するのですね。しかし、それはあくまで助手であり、主人公ではない。探偵が窮地に陥ったところで登場して手助けする。それがなかなかキュートなのです。思えばルーシー・ショーの対極のキャラかもしれない。
・一見、ハードボイルドな探偵の活躍だが、それらが相手に踊らされているという悲喜劇。まあ、しかしそういう映画なのです。そういう意味で、なかなか良く出来ていると思います。ヒーローであろうとする探偵を裏返すような、アンチ・ハードボイルド映画。結果として和洋の探偵はみな、結果からすると犯罪を防げないボンクラが真相に辿り着くというところで体面を保つのだけと、本作では、探偵であるゆえに情けない? そうか、主人公が探偵でなかったら、これほどみっともなくはなかったかもしれない。
・でも、念を押しますが、嫌いではありません。



hirot15 at 21:49|PermalinkComments(0) 映画 

2013年11月28日

フィギュアなあなた CC

石井隆監督&原作 柄本佑 佐々木心音、竹中直人、風間ルミ、桜木梨奈、伊藤洋三郎、間宮夕貴、壇蜜

リストラされ、ドン底に陥った孤独なオタク青年・内山。やけ酒のはてにたどり着いた歌舞伎町の廃墟ビルで、人間の少女のような美しいフィギュアを発見する。フィギュアに気をとられるうちにトラブルに巻き込まれてしまった内山は、ヤクザに殺されそうになる。これで最期かと思った瞬間、美少女フィギュアが起き上がり、まるでサイボーグのような強さであっという間に敵を始末してしまう。朝になり、気絶していた内山は、夢だったのか妄想なのか理解できないまま、フィギュアを連れ自宅へと戻った。そして、内山は少女フィギュアを“心音=ココネ"と名付け、一緒に暮らし始めるのだ

・石井隆版「空気人形」という趣だけど、そこは石井隆。柄本佑を主役とし、竹中直人が彼らしいキャラ(とはいえ、石井作品ではなく普段の竹中らしさで)友情出演、ヒロインは壇蜜の裏で密かにブレイクしていた佐々木心音(僕は直接見たのは初めて)。壇蜜も少し出ているが、彼女は石井の次作で本格主演しているらしい。
・鬱屈と爆発、そして最後は「マッチ売りの少女」を思い出すようなファンタジックなエンディング。ちなみに使われている曲は、どうせプレスリーの「ラブ・ミー・テンダー」だろ、と思っていたら、ちゃんと原曲の「オーラ・リー」となっていた。「オーラ・リー」は僕にとって「大自然の凱歌」でフランセス・ファーマーが唄っている大事な曲なのでちょっと嬉しかった。





hirot15 at 00:36|PermalinkComments(0) 映画 

2013年11月27日

つぎはぎプラネット 

星新一著

・とりあえず星新一の未収録作品をかき集めた最後の一冊で、巻末に全作品読破認定証がついています。これまで収録されなかった理由は星新一自身が収録を認めなかったこともあるし、自身が忘れている作品もあるかもしれない。その多くはPR誌に載ったものや(つまり広告的内容)、学習誌に載った子供向け(多くは小学四年向き)作品。SF大会用(DAICON)のお遊び作品。川柳は星新一作品だけ選んで再録しています。それに本当の駄作。
・僕自身はと言えば、カバー裏の新潮文庫分だけ確認したところ、全44冊中、本巻を含めて27冊前後(うろ覚えもあるので)読んでいました。勿論、昔の作品はほとんど読んでいて、多分、大学以降はほとんど読んでいないと思う。
・正直、それほど面白い作品はないし、学習誌用は、簡単な理科を使ったものが多い、大人が読むには物足りな過ぎるものも多いし、子供向け、大人向け、両方に、未来の生活を(推測)描写しただけのものも多い。そうした作品は勿論、繰り返し的内容が多くなります。勿論、そこにおいて想像が当たっているものも実現されていないものもある。中には実現してしまったがゆえに当たり前過ぎて陳腐過ぎるものもある。勿論、それなりには楽しめる作品も混ざっていますが。(一般的な駄作と佳作の比率が反対かな)
・最も読み応えがあったのは、「魅力的噴霧器」という26pの(星新一としては)大作かな。催眠術をかけられる噴霧器が複数個路上に落ちたことから起こるドタバタ。これはラストさえしっかり出来れば傑作になったと思うのだけど、残念ながら終わり方がショボかった。




hirot15 at 17:45|PermalinkComments(0) 小説 

2013年11月26日

こうのとりのゆりかご CC

こうのとりのゆりかご〜「赤ちゃんポスト」の6年間と救われた92の命の未来〜
金子文紀演出 松本美弥子脚本 薬師丸ひろ子 綿引勝彦 堀内敬子 江口のりこ 安藤サクラ 南明奈 緋田康人 宇梶剛士 渡部秀 波瑠 杉咲花 有村架純 徳永えり 清水くるみ 吉田羊 光石研 富田靖子 佐々木蔵之介

2007年5月、「赤ちゃんの命を救いたい」と根気強く訴え続け、市長の片山幸文(佐々木)の了承を得て、裕美子(薬師丸)たちが運営を始めた 「こうのとりのゆりかご」には、高校生の新山歩美(有村)をはじめ、さまざまな母親が全国から赤ちゃんを預けにくる。母親と赤ちゃんが最も幸せになれる道を考える裕美子たちだが「もし将来、赤ちゃんが『施設のせいで親を失った』と言ったら?」。施設開設時の赤ちゃんが小学生になる13年、この答えのない問いに裕美子らスタッフが正面から向き合う。

・行政の上部が責任を逃げ続ける中、熊本市長の決断で認可された過程から、設立から6年までを描いているわけですが、それぞれのエピソードもさることながら演技陣がよかったですね。薬師丸の上手さは当然なのだけど、南明奈と安藤さくら、それぞれのエピソードが素晴らしかった。江口のりこと安藤サクラが劇似なことにも初めて気がついた。一緒に出ていると同じナース服ということもあるけど、ほとんど大きさ以外に見分ける方法がないかと思うくらい。(なのに各自で出るとすぐ分かるのは何故なんだろう)
・薬師丸と有村の直接競演は「あまちゃん」ファンには感慨だろうし、それ以外にも徳永や吉田羊やNHKを思い出す配役が頑張っているな、とも。
・出番は少ないけど、薬師丸の家族側もそれなりにうまく描かれている。(全く対立がない、家族の協力が理想的過ぎる気もするけど) 杉咲花(グッさんとCMで競って食べている娘)に焦点が当てられ、一方で波瑠の出番が少ないのはちょっと残念。
・と、役者についてばかり書いてきたけど、エピソード自体はテーマをしっかり主張していると思いました。

hirot15 at 12:39|PermalinkComments(0) TV 

2013年11月25日

冤罪死刑 CC

橋本 一監督 吉本昌弘脚本 緒川怜原作 椎名桔平 財前直見 塚本高史 浅見れいな 小林稔侍 長谷川朝晴 甲本雅裕 山下容莉枝 吉田栄作 丸山智己 小木茂光 鷲尾真知子 高岡早紀 平田満 伊武雅刀

・ひとつの誘拐殺人事件の冤罪疑惑から、事件は紆余曲折していく。自白強要、子供の父親の遺伝子が合わなかったこと、類似の誘拐殺人事件の隠蔽、そして最後に行き着いた先は・・・

・物語の展開自体はかなり面白かったが、結末部分で根本的失敗に至る。一応、筋書きは出来ているが、根本的無理から発想され、そうなると全体が単なるご都合主義に陥ってしまう。もう少しマシな動機付けが納得のいく理由で出来ていたら面白い作品になっていたのにと、残念。繰り返すが、結末以外の展開、紆余曲折はそれなりに面白かった。
・それと最も感動したのが、鷲尾真知子演じる刑事の妻の態度。それは吉田栄作演じる上っ面を根本から否定するものだろう。
・もう一つ、結果として興味深かったのは、甲本雅裕演ずる幼児殺害犯(確定犯)と、冤罪疑惑の在る長谷川朝晴の対比。この作品はある意味、全て極端ではあるが、被害者家族、犯人、警察、取材者(ある意味探偵)、全ての裏表を描いているような気がした。その意味で、主観点D評価をCに上げておく。



hirot15 at 00:35|PermalinkComments(0) TV 

2013年11月24日

人生は四十二から CC

製作年:1935年 製作国:アメリカ 原題:RUGGLES OF RED GAP
レオ・マッケリー監督 ハリー・レオン・ウィルソン原作 チャールズ・ロートン、チャーリー・ラグルズ、ザス・ピッツ、ローランド・ヤング、リーラ・ハイアムズ、モード・エバーン、メアリー・ボーランド

思わぬ事情でパリからアメリカに渡った召使いの人生を描くコメディ。ポーカーの賭けの代償として新たな主人の召使いとなり、共にアメリカへ渡ったノラグルズは、ひょんなことから主人である伯爵と勘違いされてしまい…。

・クラシック・コメディだけど、「モネ・ゲーム」に比べてなんと充実していることか。そして全くノレなかった「リンカーン」に対して、本作で扱われるリンカーンのゲティスバーク演説がいかにインパクトを持つか。それがシリアスとギャグの両面で冴えている。これがクラシック映画の神髄。いや、別に傑作というわけではありませんが、イメージとしてこのくらいが標準作と思えます。
・イギリスの執事一筋だったチャールズ・ロートンが、アメリカの成金の田舎者に仕える事となり、この成金のペースに飲み込まれて、自我を確立するという、コメディの中にも人生を納得させるものになっている。
・レオ・マッケリーは「吾輩はカモである」でマルクス兄弟を思い出すが、「我が道を往く」(ビング・クロスビー)や、なんと言ってもデボラ・カーの「めぐり逢い」(未見だけどオリジナルの「邂逅」も)の人。(ちなみに「東京物語」に影響を与えたという「明日は来らず」もこの監督の作品)
・前半のパリ編はそれなり、のおざなりコメディだけど、いよいよアメリカが舞台になって、田舎者に囲まれて(だから人々は彼を執事でなく貴族と勘違いしてしまう)からは快調な展開。
・ほとんど見知らぬ配役だけど、その中でチャールズ・ロートンがギャグから人情面まで熱演、ヒロイン二人も味を出している。
・繰り返しになるけど、田舎の人々がリンカーンの有名な演説、と口では云うけど、誰も内容を喋れないところでイギリス人のロートンが滔々と語り出し、人々が感動するシーンは、本作のクライマックスと共に名シーンと云えるでしょう。


hirot15 at 17:03|PermalinkComments(0) 映画