ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

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プロフィール

hiro


2013年05月

2013年05月31日

009 RE:CYBORG BB

神山健治監督&脚本 石ノ森章太郎原作 川井憲次音楽 宮野真守、小野大輔、斎藤千和、増岡太郎

2013年の現代。ロンドン、モスクワ、ベルリン、ニューヨークはじめ、大都市の超高層ビルが次々と爆破テロで崩壊する。かつて世界の危機を何度も救って きた9人のサイボーグ戦士たち。今はそれぞれの故国に戻り、別々に活動していた彼らが、この未曾有の危機を前に再び生みの親ギルモア博士のもとに呼び戻さ れようとしていた。

小説での完結編を読んだ直後に新作劇場版映画を見ました。同じく「神」との闘いを別コンセプトで描いていますが、当然ながら、石森原作の小説版も意識しているように思えます。別ヴァージョンと考えて、これはこれでアリでしょう。
・監督は押井守から「甲殻機動隊」を引き継いだ人。正直、それはあまり多く見てはいませんが、石森の原作の特徴を生かしつつ、アダルトな別造形としてサイボーグ戦士達がリメイクされています。これも、「幻魔大戦」のような拒否反応は起こらないと思う。別造形としては最良のものではないでしょうか。そして彼が009を描けば、フランソワーズが草薙素子のように降下する、と。
・早速「幻魔大戦」を持ち出してしまいましたが、「完結編」でも触れましたが、本作は本作で、こちもまた「幻魔大戦」への意識も、そして「ヨミ編」への意識もあるでしょう。「幻魔大戦」への意識は、記憶(能力)を覚醒させる為に仕掛けるジェロニモとフランソワーズは、そのまま丈に仕掛けるベガとプリンセス・ルナのそれと重なります。ちなみに、「完結編」において与えられた新しい能力を思わせるものが本作での005ジェロニモに見られました。
・本作はかなり見事な出来と思うけど、それでも感じた違和感。島村ジョーが高校生として始まる、というのはいくらなんでも、と思い、後での背景の説明でも、ちょっと納得し難かった。ということはサイボーグ達は不老の存在になってしまったのか。そういえば001はいつまでたっても赤ん坊のままですが。そういえばサイボーグ達はベトナム戦争を経験しているのだから、時間にこだわるとそういうことになってしまうのか。
・もう一つ。009と002の関係。うーん。ここまでアメリカを出しますか。こればかりは原作では感じなかったな。まあ、むしろ004とか008にそういう雰囲気は感じたことはありましたが。それでも、そうした違和感を別とすればこうした対立軸の構成は見事かもしれない。
・もう一つ。実際に加速描写(かなり見事)を見て、改めて加速装置の難しさを感じた。いかに009が加速装置を使っても、彼が撃つ銃の弾丸(或はレーザー)のスピードが加速されるわけではないということ。これはかつて「機動戦士ガンダム」において、ニュータイプのスピードがガンダムの性能を上回ってしまった場面を思い出す。つまり、009がいかに素早く加速しても、複数のミサイルを撃ち落とすにはそれなりに時間がかかってしまうのではないか、ということ。あと、そういう意味で言えば、009のスピードと水爆の拡散時間はそんなに際どい差なのか、ということ。
・我々の妄想としては常にジョーとフランソワーズのそれを妄想してしまうわけだけど、こういうサービスカットはいるのかな、とか。(「完結編」では神々の仕掛けとして必要なシーンで、実際、石森も描いていたが)
・等々、優れた内容だからこそ、色々な事を想起してしまった。勿論、クライマックスは「完結編」と同じく「ヨミ編」のリフレインとなる。結局、009の完結は「ヨミ編」しかないのでしょうね。そういう意味で、本作で最も残念な部分は、この甘い結末部分かもしれない。この後、続編が作られることによって、この残念な部分を帳消しに出来るかどうか。僕はここでスッパリと終らせるべきだったと思いますが。

Zom's







hirot15 at 18:38|PermalinkComments(0) 映画 

ゲゲゲの鬼太郎(オリジナル版) BB

水木しげる著

・少年マガジン連載オリジナルが文庫版で実現していたのは知っていたが、やっと読むことが出来て、予想以上の感動を味わった。文庫というのがかえすがえすも残念。(他の雑誌掲載オリジナルが次々とオリジナルサイズで復刻されている事、そして僕自身の眼が怪しくなってきたこと・・・)
・勿論、僕が初めて「鬼太郎」を読んだのはマガジンの「墓場の鬼太郎」。初回から雑誌で読んだかどうかは定かでないけど、KCコミックス前から雑誌で読んでいた。そして僕はつい最近まで「墓場<の>鬼太郎」が正式タイトルかと思っていた。(実際は「墓場鬼太郎」)
・マガジン版初期鬼太郎(印象としては「ゲゲゲ」になる前)が面白い事は分かっていた。しかし、それでも「ガロ」に連載されていた「鬼太郎夜話」は強烈に面白く、更に貸本マンガ時代の「鬼太郎」を読むと、「ゲゲゲ」よりも確実に面白いと言う印象が強くなっていった。(雑誌連載がマンネリ化していった初期作品を読めた事との反比例さもあるが、それと共に初期マガジンまで一緒に陳腐化の中に呑まれてしまったのだろう。いくつかの作品が貸本時代のリメイクの印象があったこともその印象を助長したのだと思う)
・しかし改めて読んだ雑誌オリジナルは強烈に面白かった。



hirot15 at 00:09|PermalinkComments(0) 漫画 

2013年05月30日

ヒーローズ・カムバック 

3.11を忘れないためにヒーローズ・カムバック 東北復興支援プロジェクト
細野不二彦・ゆうきまさみ・吉田戦車・島本和彦(原作・石ノ森章太郎)・藤田和日郎・高橋留美子・荒川弘・椎名高志。特別ゲスト、かわぐちかいじ。

・細野不二彦が、「漫画家なら漫画を描くことで貢献したい」との思いから、大震災からの復興支援と「3.11を忘れない」ために、かつての人気キャラクター たちが復活するという企画を提案。その思いに賛同した8人の人気漫画家たちにより、ビッグスピリッツ・少年サンデー・ゲッサンのコミック3誌に『ギャラ リーフェイク』『サイボーグ009』『うしおととら』『犬夜叉』『銀の匙SilverSpoon』など、大ヒット作の新作読み切り8作品が掲載されまし た。かわぐちかいじのみ、別企画の作品を細野が頼んで掲載許可を取った。

・正直、関心の無い作品も多かったので、印象に残った作品のみ。
細野不二彦「ギャラ リーフェイク」
・ストレートに震災を扱っています。正直、本編は読み始めで興味を無くして止めてしまいましたが、この作品は内容的にも納得が出来ました。

ゆうきまさみ「究極超人あ~る」
吉田戦車「伝染るんです。」

島本和彦「サイボーグ009」

・奇しくも「天使編」のワン・エピソードとして描いているが、「ヨミ編」の結末の感動を踏まえた力作となっているし、造形にも大きな違和感は無い。「完結編」の完結部分はこの人に手掛けてもらいたいものですね。

藤田和日郎「うしおととら」
・久々に読みましたが、ほんと、絵のわりに、この人は泣かせどころを心得ている。泣けました。

高橋留美子「犬夜叉」

荒川弘「銀の匙」
・「鋼の錬金術師」の人ですが、本編の評判は聞いているけど今のところ手を出していない。(どうせ長くなりそうだから) まあ、主人公の先祖を描いたこの作品はそこそこ面白かったです。

椎名高志「GS美神 極楽大作戦」
 特別寄稿
かわぐちかいじ「俺しかいない~黒い波を乗り越えて~」
・これも震災を舞台に自衛隊の活躍を描いています。阪神大震災の教訓による行動を描いているところが興味深いですね。政府は全く教訓を得なかったみたいですが。


hirot15 at 01:25|PermalinkComments(0) 漫画 

2013年05月29日

終の信託 CD

周防正行監督&脚本 朔立木原作 周防義和音楽 草刈民代、役所広司、浅野忠信、細田よしひこ、中村久美、大沢たかお

一人の女性医師と重い喘息患者との間に安楽死を託すまでの深い信頼関係が築かれていくさまと、その女性医師が患者の死後、殺人の容疑者として検事の執拗な取り調べで追い詰められていく姿をリアルな筆致で綴る。

・これはキツい。周防監督だから、よく出来ているんだけど、見ていてキツい。それは序盤の不倫関係から、安楽死問題を経て、終盤の検事の取り調べまで。ホッとするシーンは、「ジャンニ・スキッキ」の話をするシーンくらいかな。どんなに感動的な内容なのだろうと勝手に思っていたら、実はジャンニ・スキッキという悪党が主人公の喜劇だった、と。「ジャンニ・スキッキ」は「異人たちの夏」があるからなぁ。
・正直、序盤の不倫問題なんていらないんじゃないの(ラブシーンのサービス付きだけど、サービスになっているだろうか?)、と思うけど、実は、それが後ろの展開に関係してくるから、仕方ないというか、伏線の張り方として巧いんだろうな、と頭では納得するんですけどね。でも、全てにおいて、実際に見ていて辛い、辛い。安楽死(の筈?)のシーンもゾッとするシーンだし。キツイなぁ。検事の取り調べなんて、典型的に、こういう風に調書は作られるのか、と、これもまた怖い。
・最後の事後説明も、起訴した以上は絶対に有罪にする、という姿勢が見え見えですしね。これは、逮捕される前から任意に応じない、黙秘する、現代の警察では、それしかないんじゃないの? 「それでもボクはやってない」もそうだったかもしれないけど、自分を守るには自分の権利を屈指するしかない。そういえば、この作品には弁護士が出てこない、というのがちょっと違和感。

ダンシング・チャップリン




hirot15 at 14:31|PermalinkComments(0) 映画 

2013年05月28日

サイボーグ009 完結編3 BB

石ノ森章太郎/小野寺丈著

・小説形式ではあるものの、正真正銘、サイボーグ009の完結編です。前二冊は完全な前ふりというか、前座で、ここにおいて初めて、ファンの望んだものになった。いや、この内容を読まない方が良かったというファンもいるかもしれませんが。それほど凄惨な内容です。
・一応、石森章太郎の構想をかなり忠実に小説化しているように思えます。(そういう意味では前二冊も石森の構想通りだったのでしょうが、これは石森のジョー以外、八人の戦士への敬意を払った、と同時に、再び009を始めるにあたっての助走でもあったのでしょうが、小説としては邪魔な気がした)
・石森は東京決戦で完結させるつもりだったようですが、息子はそれを前半に置き、世界決戦としてスケールアップして終わらせた。というところで、第一章と第二章、その一段落に微妙な違和感があります。
・石森章太郎が既に表現していたのは、001が八人の戦士たちの能力アップをすることを宣言するシーン。そして、八人の戦士たちが神々の罠にはまって精神的に崩壊して行く展開。問題は、001が新たに授ける能力とは何なのか、ということ。それが本作のキモと云えるでしょう。勝てるわけが無い神々に、いかに勝つか。そもそも、勝つ事は出来るのか。
・しかし、本作において最も酷いシーンは、勿論、9人の戦士たちの結末もあるのだけど、ある意味、それ以上に衝撃的なのが、003の残酷な展開でしょう。思えば、最初の劇場用アニメのクライマックスなおいて、(ジュディ・オングが声優を演じていた)003は敵に改造され、鬼女のような形相で仲間たちに向かってきた。子供心に恐怖したそれに、ある意味、匹敵する残酷な展開だった。(小説をじっくり読んだわけではなく、漫画を読むようなリズムで読んだので、正確な003の造形が僕のイメージ通りかどうかは分からないけど、奇しくも、暗殺者編において、類推させるものがあり、それを想像してしまうと、これはあまりにもフランソワーズ・アルヌールが可哀想なのです)
・ところで。石森章太郎は、「幻魔大戦」と「サイボーグ009完結編」、二つの最終決戦を未完で終わってしまった。「幻魔」は(平井和正は存命ではあるものの)もう少なくともストレートな結末は描かれないでしょうが、本作は、それも含めた、最終決戦の結末を描いてくれた。そういう意味で、石森の遺志を形にしてくれた息子に感謝ですね。
・正直、あらゆる神々を登場させ過ぎてしまうこの展開は安っぽさも感じるし(これを漫画化する漫画家も大変と思うけど)、しかしこの結末は、まあ納得です。
・この神々の背景も、ちょっと言いくるめられた気がしないでもないけど、よく出来ている。これは石森が残したものなのかな。でも、そこまで考えていたなら、もっと早く完結させられていたんじゃないのかなぁ。もしも息子が自分でまとめたものなら、ちょっと感心ですね。
・BBという評価は、作品の質は考えず、素直に完結に対する評価です。
・既に漫画化が進んでいるけど、この第三部だけは、しっかりした漫画家に手掛けてもらいたいですね。



hirot15 at 01:00|PermalinkComments(0) 小説 

2013年05月27日

悪の教典 CC

三池崇史監督 貴志祐介原作 伊藤英明、二階堂ふみ、染谷将太、林遣都

蓮実聖司は生徒から“ハスミン”という愛称で呼ばれ、絶大な人気を誇る高校教師。学校やPTAの評価も高く、教師の鑑とも呼べる彼の正体は生まれながらのサイコパスだった。

・ほぼ、予想通りの内容ですね。原作は読んでいないけど、予告編の印象。前半はサイコがいかに自らの行為を隠蔽しながら凶行を行うか、そして後半はそれに限界を感じた時に、一気にクライマックスに至る。
・途中のアメリカでの生活をもう少しじっくり描いて欲しかったかな。
・オチは、あまりにも分かりやす過ぎる布石の描き方で、ミエミエでした。あとは、生き残る者がいるかどうか、という一点に絞られましたが、そういう意味で、弓道部、洋式だからアーチェリー部か、あのカップルは非常に良かったですね。それに比べて、林遣都の方は見せ場が地味すぎて可哀想だった。
・主演の伊藤英明は、普段からの能天気ぶりが上手く活かされたキャスティングでしたね。それに比べて吹越満はちょっと作り過ぎ。あの痰の演技は生理的に気持ち悪いよ。一方山田孝之はもう少し中に入ってもよかったんじゃないの。あれでは単なる特別出演。女生徒たちは僕には時々見分けがつかなくなったりと手、もう少し一人一人に個性が欲しかった。
・続編、いらないんじゃない? これで許せるぎりぎりと思う。
・あ、久々に「マック・ザ・ナイフ」を聴けた。

Zom's


hirot15 at 14:38|PermalinkComments(0) 映画 

2013年05月26日

遺品の声を聴く男(4) BB

倉貫健二郎監督 武田有起脚本 奥田瑛二 / 佐藤めぐみ / 加藤貴子 / 田中要次 / 森下能幸 / 渋谷飛鳥 / 中尾彬 / 渡辺えり

遺品整理屋、各務章祐(奥田瑛二)は、社長の玉枝陽子(渡辺えり)の下、後輩の樋口奈央(佐藤めぐみ)を指導しながら仕事を行っている。弁護士の長谷川伸之(中尾彬)が仕事を依頼する。美人看護師殺人事件! 残された一人暮らしの部屋と崖っぷちの毒草が真実を語る!! 遺族の悲しい復讐と涙で滲む父娘の再会・・・

・秀作シリーズです。今回は関係者全てが加害者と被害者の間を交差する。勘当した娘の死に際し、遺品整理屋に丸投げするが、そうは言いながら、娘の復讐に走る父親。無謀運転で子供を殺された親達は犯人の出所を待ちわびる。被害者が加害者に、加害者が被害者に? しかしその真相は。正直、真相は少しばかりズルさもあるが、そこに至る人間模様は見応えある。奥田瑛二で最も楽しみな役、そして溌剌とした佐藤めぐみが楽しめる作品でもある。今回は遺品整理でも直接遺体が関わらないので気持ち悪いシーンがなかったのも助かる。
・ただ、テープはどうしてあんなところにあったのか。それだけはよく分からなかったのだけど、僕が何か見落としたのでしょうか。

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