ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

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プロフィール

hiro


2012年11月

2012年11月30日

マンガのあなた・SFのわたし CC

萩尾望都著

SFマンガについて語ろう / 手塚治虫述  文献あり
私たちって変わり者かしら / 水野英子述
SFの話は延々尽きない / 石森章太郎述
親愛なるモー様へ / 美内すずえ述
月で修学旅行の案内係 / 寺山修司述
絵の理想型とは? / 小松左京述
マンガ、SF、アニメーション / 手塚治虫, 松本零士述
全部、萩尾作品から学びました / 羽海野チカ述

・ポイントは巻末の羽海野チカ以外は全て70年代の対談であるという事。そして美内すずえ以外は全て相手が大先輩であるという事(同時に当時の萩尾はブームの渦中にはあったがまだ新進という立場)。そして何より、萩尾にとって1982年の大事故生還以前のものであるということだ。それは同時に、萩尾の台頭とともに少女マンガ自体の注目が集まり始めた時期であるということ。当時まだ少女マンガはあってもレディスコミックの時代ではなく、萩尾自身、大人の女性向けの時代が来る事を思ってもいない。
・冒頭、いきなり凄いと思ったのが、手塚との対談。前述の状況の中、漫画の神さま相手に萩尾はひたすら受け身に終始して、実際に萩尾自身に手塚の挑発を受けるだけの知識が無い。萩尾がそれだけの教養を身につけるのは逆にこれらの体験を通しての事なのだろう。
・手塚が独り合点して「少女マンガにはほとんどゴーストライターがいる」と言って萩尾を怒らせた事件は知らなかった。もっともこの時話題になった「百億の昼・・・」は光瀬原作は当然として、「ケーキケーキケーキ」には原作者がいたという発言の逆転も笑えるが(手塚は「ケーキ・・・」の萩尾の独創性を褒めたのだが)。手塚にしてみれば自分の発言のお詫びのつもりが裏目に出たのかもしれない。ちなみに、多分、「ケーキ・・・」を話題にしたのは、手塚が萩尾にパリのケーキ屋について教えた背景があるのだが、手塚はこれについても萩尾に確かな知識で無かったことを詫びている。
・あとがきで萩尾自身、当時の手塚の話についていけなかったことと、<今なら>分かることを書いている。萩尾は知識でなく感性で描いており、逆にそれが手塚をおびやかせたのかもしれない。実際、知識を備えた現在、当時の萩尾作品より面白くなったかと言えば、そうでないことは明らかだろう。(それでもその研鑽があればこそ現在も第一線で残っているとも言えるだろう。絵的にも質的にも違ってはいるが)
・他の対談は、手塚とのそれが凄すぎて、水野英子とのものを除けばそれほど面白くはない。石森とのもの手塚のものと全く違うのも、やはりその格の差なのだろうか。松本零士も交えての手塚との再度の対談でさえも、最初の対談の迫力はなかった。








hirot15 at 01:20|PermalinkComments(0) その他読書 | 漫画

2012年11月29日

裏切りのサーカス CC

トーマス・アルフレッドソン監督 ジョン・ル・カレ原作 ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチ、キアラン・ハインズ、キャシー・バーク、デヴィッド・デンシック、トビー・ジョーンズ、ジョン・ハート

・ル・カレの映画は苦手なんですよね。小説もほとんど読めていない。(何度か手には取ったが読み終えた記憶が無い) よく分からない展開を辛抱強く我慢しているうちに、だんだんと分かって来る。この映画もそんな感じで、だんだんと面白くなっていった。もう一度最初から見直すと、なるほど、でした。
・ゲイリー・オールドマン演ずる老境のスマイリーがいいです。彼は序盤でスパイを引退してしまうのですが、もはやエキセントリックな演技は必要なく、彼の迫力は何気なく滲み出ている。
・エンターテインメントとしては、女優さんの出番が少ないとか、色々不満はあるものの、文句無く渋い佳作ですね。ル・カレの映画で一番面白かった。



hirot15 at 01:38|PermalinkComments(0) 映画 

2012年11月28日

バーガーキングBiKing

・バーガーキングが好きなことは以前書いたが、今年は残念ながら新宿でのゆかりさんの展示会が無いので行けないな、と思っていたが(それほど都会に出ないのだ)、ふとしたことからバーガーキングがバイキング形式のキャンペーンをしていることを知り、何としても参加したくなった。
・内容は、指定のLセットメニューを注文してバイキングを宣告する。すると、そのレシートに打ち込まれた時間から30分の制限時間で、Lセットを残らず食べたお盆を持っていくと時間内無制限、無料でワッパー(というハンバーガーの種類)、ポテト、オニオンリング、コーラを注文出来るのだ。ただし、注文したものを食べ残すと、規定料金を払わなければならない。(残した分だけか、注文全額かは未確認)
・まあ、制限時間30分だから、たかがしれていると言えばしれているが、少なくとも1度は追加注文出来るので、そこで大量に注文すれば、自信のある者はそれなりに食べられるのではないか。
・僕はと言えば、年齢的にもそれほど食べられるわけはない。それでも、一度くらいの追加注文は出来るだろう、ということ。しかも、未練を残すこと無く食べられる。(いつも、もう一個食いたいな、と思いながら店を出るのだ)
・キャンペーン前半なら、黒バーガーなる(僕としては)正体不明のバーガーをからスタート出来たのだが、残念ながら僕が行けたのは後半に入っていたので、黒バーガーは無い。一番安いのはワッパーだが、それではワッパーを二つ食べるのも面白くない、ということで70円高いけどフレッシュアボカドワッパーにした。(他はチーズワッパーとダブルワッパーチーズ) セットなので、フライドポテトはつまらないので、オニオンリング、飲み物もコーラは避けてカナダドライにした。しかし。
・バーガーを食べるのはそれほど苦労しない。しかし、オニオンリングは油っぽく(いや、それほど美味しいとは思わないけど、それほど不味くもないのだが)ちょっと胸に来る。更に失敗したと思ったのが、カナダドライだ。Lサイズの炭酸を飲むのはバーガーよりずっと辛い。(炭酸以外があったかどうか覚えていないが、あればそちらにすべきだった!) 追加オーダーはしたが、ワッパーひとつだけにしておいた。(とりあえずは、とはいえ、それ以上食べる自信はなかった) 追加のワッパーは美味いとはいえ、後半は味わうというより残さず食べることに神経がいってしまった。いや、別に30分の制限時間は食べ終りでなく、オーダー終了時間(の筈)なのだが。しかし時間をかけると入らなくなるような気がした。結局、食べ終わって1分時間があまり(しか時間が余らなかったが)、コーラくらい追加出来たのだが、その元気はなかった。
・まあ、胸が悪くなるほど好きなバーガーを食べられたということで良しとしよう。
(よくよく考えれば、950円(セット+バイキング)で苦労して420円(ワッパー一個分)得するより、420+490(アボカド分)=910円で余計なものを食べずにワッパーとアボカドを満喫した方が良かったような気がするが。多分、それでも充分満腹になった筈)
・BiKingは11/30まで、14時から23時までです。


hirot15 at 01:18|PermalinkComments(0) ETC 

2012年11月27日

国際秘密警察 指令第8号  CC

杉江繁男監督 三橋達也 佐藤允 夏木陽介 水野久美 若林映子 ジェリー伊藤 河津清三郎 谷内リエ 児玉清 中村哲 滝恵一 大友伸 浜村純 伊藤久哉 天本英世

・その存在も知らず、CSで放送されていても全く興味無かったのですが、水野久美出演ということで見てみました。(水野久美の特撮物は見ているけど、アクション物は見た事が無かったので)
・存在は知らなかったけど、調べてみたら、世界で最も早く007シリーズの影響を受けたシリーズの第一作であることとか(全五作作られてそのうち四作に別々の役で水野久美は出演、本作と第二作はシリアスだがその後は007と同じく柔らかい内容になったとか)、ウディ・アレンの「『What's Up, Tiger Lily?」が第三作と第四作を再編集して作ったということも初めて納得。
・冒頭近くで旅客機に乗り合わせたダンサーが「え、これが水野久美?」と幻滅しかけたら(彼女が自分でわざと毒々しいメイクをすると読んでいたので)、さすがに違っていてホッとする(谷内リエだった)。
・夏木も若林映子も冒頭近くしか出ないでほとんど佐藤允と水野久美(ダンサーでなくモデル役で佐藤が列車の中で知り合う)の活劇となる。主人公の三橋達也は冒頭近くで秘密諜報員と種明かしした上で佐藤を狙う敵方に潜入している。中盤、夏木はもう一度だけ登場してたった一つの見せ場で退場してしまう。終盤は三橋が中心となり、佐藤允は後ろに退く。そしてやっと若林映子がこの終盤に脚光が当たってエンディングとなる。
・さて、水野久美。やはり魅力的だ。中盤の展開部分で(当然の展開だからバラしてもかまわないと思うが)彼女の正体が分かるシーンは全く衝撃はないが、逆に彼女が情にほだされて表返ってしまうシーンはちょっと容易過ぎやしないかとちょっと興醒めだったけど、その後は素晴らしい。彼女と三橋が手引きしたにも関わらず、佐藤が敵方から逃げ損なうあたり、悪くない展開だ。
・そして何より素晴らしいのが、そのクライマックス。これはもう水野久美の為に作られた映画と言って過言でないほどの名シーン。「怪獣大戦争」における彼女の死以上に圧倒的な見せ場だった。





hirot15 at 01:59|PermalinkComments(0) 映画 

2012年11月26日

死海の伏流 CC

監督:村川透監督 森村誠一原作 長坂秀佳脚本 東山紀之 比嘉愛未 貫地谷しほり 雛形あきこ きたろう 杉本哲太 寺泉憲 森脇英理子 田中幸太朗 森本レオ

・森村誠一はほんど興味が無かったので、棟居刑事シリーズというのは初めて見た。(三回目のシリーズの第六作だそうです) もっとも、これも知らなかったのだけど、棟居刑事が初めて登場したのは「人間の証明」だそうで、あ、松田優作が最初に演じた事も知らなかった。
・今回見たのは、比嘉愛未が出演していた事と(貫地谷しほりや雛形あきこも興味あり)、最近、少し東山紀之か気になっていた事。(奇しくも今日、彼の主演で前に加藤剛版を作っていた製作会社がNHKで「大岡越前」を復活させる事を知りました)
・さて、本編の展開はなかなか面白かった。最初に主人公とその恋人が死体を見つけてしまうところはいつもながらの出来過ぎですが、その後の登場人物が怪しい人物も怪しくない筈の人物もみんな複雑に絡み合って、怪しく見えてしまうところが上手い。勿論、それらも出来過ぎなんだけど、その出来過ぎの絡み具合に感心してしまうし、主人公東山と、ボケ役のきたろうのコンビも絶妙。上司役の森本レオだけはもう出ているだけで嫌悪感が走りますが。強いて云えば恋人役の貫地谷しほり(なんときたろうの娘役)の存在感が薄いかな。一方、雛形は悪女の女流小説家役(実はヒモ的マネージャーがゴーストライターで両者の交錯した関係が面白いが、こちらも後半マネージャーの存在感が消えてしまうのが残念)をエグく演じていて、笑ってしまう。
・森本レオ以外はとても楽しみましたが、結末だけがつまらなくて残念。でも、そこまでは楽しみました。機会があったら旧作も見てみたい。
・タイトルだけは全く分かりませんが。(とってつけたように最初と最後に雲海を描写してますが)


hirot15 at 00:37|PermalinkComments(0) TV 

2012年11月25日

妖星ゴラス CC

本多猪四郎監督 池部良 久保明 白川由美 水野久美 坂下文夫 太刀川寛 二瓶正也

・つい二年ほども前に一度(山本弘の「地球移動作戦」との関係で)再見しているのだが、今回は水野久美の関係でもう一度見た。「怪獣大戦争」(1965年)の後に見ると、子供向きと大人視線の強さの差が歴然。(大人も楽しめる子供映画と、子供も視界に入れた大人映画)
・冒頭、いきなり水野久美と白川由美が誰もいないからと服を脱ぎかけるのだが、残念ながらロケットが打ち上がる情景で中断される。正直、父親のロケットが打ち上がる時にこんなことしていていいのか、と思わないでもないけど。(ついでに水野の恋人もそのロケットに乗っている) ついでに、白川の父親も水野の恋人もどちらも宇宙で殉死するのだが、白川はクリスマスを楽しんだ後、家に帰ると父親の葬儀中だった、真っ赤な服で葬儀に出席するシーンもあるが、それほど連絡がとれない時代だったのか?と少しばかり奇妙な気分。
・水野の方は、恋人の死の後、恋人の後輩の隊員久保明に求婚されている。水野はまだ恋人が忘れられないからと断わるが、久保朗は水野の部屋に飾られた恋人の写真を窓から捨ててしまうという乱暴なエピソード。しかし「怪獣大戦争」に比べれば、恋愛描写は丁寧だし、主役の白川と池部良の優等生的恋愛描写(白川の弟に茶々を入れられる)よりも、水野と久保の恋愛描写の方がずっと面白い。そして宇宙人でない水野久美はしっかり普通の女性としての描写がされているのもそれはそれでいい。
・さて、SFドラマとしては、多分、当時の大人のSFに対する姿勢と、漫画で馴染んだ子供とは、ほとんど同じくらいの感覚なのではあるまいか。それでも、最初の質量が大き過ぎることに気がつかないで脱出出来なくなる隼号、その隼号の扱いに対する政治的論争、ゴラスに対する各国の連帯する姿、しかし純粋な科学的欲求と、同じ科学者でも世界情勢を鑑みてそれに応ずることの出来ない側のジレンマなど、ドラマとしてはかなりしっかりと描けている。南極の工事にしても勿論、「黒部の太陽」のリアリティは無いが、これはこれで見事な造形と思う。
・時代は1980年代(製作は1962年)、ほとんど当時の風景の中で、TV電話が成立しているなど、中途半端な未来描写。
・途中で怪獣が出てくるのはサービス・シーンと同時に、あ、「ウルトラQ」の原点的、と思った。まあ、全然無くてもかまわないエピソードなのですが。
・とにかく、「ゴラス」から「怪獣大戦争」、3年でこれだけ内容的に変質するんだな、という続けて見ての実感。




hirot15 at 01:35|PermalinkComments(0) 映画 

2012年11月24日

父と息子のフィルム・クラブ DD

デヴィッド・ギルモア著

・小説でなくノンフィクション、実話とのこと。
HIDE.Oさんの評を見て読む気になったのですが、これはつまらなかった。単に映画に対する評価の違いやセレクトについて、ということではなく、息子との関係、彼自身の生活も含めて、面白くなかったな。特に息子の恋愛の愚痴の描写はうんざり。最後に設問をいくつかあたえ、「ほら、なれるだろう、評論家に?」というのには笑ってしまった。
・内容は息子が学校を辞めることを許す代わりに、麻薬はやらないことと、一緒に映画を見ることを条件にした親子の話。セレクトされた映画は玉石混合で、それ自体はセレクトした父親自身も分かっているのだからいいし、その評価も、当人も言うように感動は人それぞれでいいと思うが。映画を観る前にこのような口上は感心しないね。改めて淀川長治さんの映画の前後の解説の素晴らしさ(積極的に聞きたくなること)を思い知らされた。
・唯一、少しばかり興味深かったのは(筆者がカナダ人の評論家と言うことで)クローネンバーグへのインタビューの話題がいくつか出たことくらいかな。それも別に内容が心にのこっているわけじゃないけど。
・あと、「ダーティハリー2」で最も見て貰いたいシーンが自分の生き別れの兄が偶然出演しているシーンというのには笑った。(彼は「2」をシリーズ最高傑作と言っている。まあそんなものです。ちなみに、僕がシリーズで初めて見たのは「2」で、確かに強烈に面白かったけど、やっぱり「1」でしょ)
・「イシュタール」を盛んに弁護していることも笑えた。まあ、僕も一度しか見ていないけど(二度と見る気にならなかった)
・ロバート・ベントンに「レイトショー」という作品があるなんて知らなかったけど、確認してみたら日本未公開だった。TSUTAYAにも無い。これは見てみたいけど。(この情報があるからお礼にE評価をDに格上げしておこう)


hirot15 at 01:49|PermalinkComments(0) その他読書 | 映画