ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

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hiro


2008年12月

2008年12月31日

椿三十郎 CC

リメイクとオリジナル

リメイク
森田芳光監督 織田裕二 豊川悦司 松山ケンイチ 藤田まこと 中村玉緒 鈴木杏 村川絵梨 風間杜夫 小林稔侍 西岡徳馬 佐々木蔵之介

オリジナル
黒澤明監督 三船敏郎 仲代達矢 加山雄三 久保明 波里達彦 太刀川寛 江原達怡 土屋嘉男 田中邦衛 松井鍵三 平田昭彦 小林桂樹 樋口年子 入江たか子 団令子

 感想を書き損ねているうちに地上波放送もされてしまった。(僕が見たのはレンタルDVD) この後、オリジナルも見直したが、それほどひどいリメイクではないと思う。(地上波放送の終盤を数日前に見て、更についさきほどもう一つのリメイクである「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」を見た後だからよけいに思うのか。「THE LAST PRINCESS」について書いた後、こちらの感想もとりあえず書いておくべきと思った)
 こちらはあちらと違い、オリジナル脚本には忠実である。だから展開もほとんど変わらない。そこでいかにオリジナリティを出すか、が監督の課題であり、リメイクを作る意味にもつながる。同じ忠実でも、ヒッチコックの「サイコ」をリメイクしたガス・ヴァン・サントのオリジナルの再現を狙っているわけではない。例えば配役。三船を織田裕二に代え、若侍達をこのように配役しただけで、本作の印象はかなり変わる。少なくともコメディの感覚があることは歴然とする。いや、見直せばオリジナルもその要素はあるのだけど、なんせ役者達はそれに気がつかず、大真面目に演技してしまっている。(三船にしてもせいぜいユーモラスな部分を出す程度の気持ちだったのだろう) しかし同じ脚本でも、森田は明らかにコメディとしての描写をすべきシーンはしている。その点、女優コンビの方は、いかに中村玉緒と鈴木杏が味を出そうとしても、オリジナルの味は出せていない。それでも、伊藤雄之助の役を藤田まことに当てているあたりもあくまで原作脚本に忠実だ。
 一方、オリジナルの仲代達矢はキャラが強過ぎた。コメディ感覚ならば、リメイクの方の豊川悦司の方が適役と思う。甲乙付け難いのはオリジナルの小林桂樹とリメイクの佐々木蔵之介。どちらも自分の役柄を心得ている。
 殺陣はオリジナルの方でクライマックス以外のシーンでも面白い殺陣をしていることを再発見した。一方、リメイクの方はとにかくクライマックス。こここそ脚本に忠実でもオリジナリティを出せる一番のシーンである。で、殺陣自体は悪くないと思う。健闘している。ただし、ここをスローモーションでもう一度は蛇足。潔く一回で終るべきだった。
 川に椿を流すシーンは、さすがにカラーだけあって、奇麗でしたね。確か黒澤は、このシーンだけパート・カラーにしたかった気持ち、分かりますね。


at 21:12|PermalinkComments(0) 映画 

踊りたい夜 CB

井上梅次監督 水谷良重 倍賞千恵子 鰐淵晴子 有島一郎 吉田輝雄 佐田啓二

 やっと見ることが出来た「香港ノクターン」のオリジナル版。井上梅次は1963年に松竹でこのミュージカルを作った後、1966年に香港に渡って香港映画としてリメイクした。
 さすがオリジナルだけあって三人娘のキャスティングは絶妙。放埒な水谷、貞淑な賠償、そして亡き母の夢であったバレエダンサーを目指す鰐淵。それに駄目親父の有島も含めて、ほぼ「香港ノクターン」と同じ感触。オーソドックスだが良い出来のミュージカルだった。まあ僕は水谷があまり好きでないから、(それにリメイクではあるがこちらを先に見てしまったこともあり)「香港ノクターン」の方が好みかもしれないが。僕の印象では三人娘でミュージカルと言えば美空ひばり・江利チエミ・朝丘雪路だが、こちらの三人はそれとはまた別の個性のぶつかり合いで成功している。いや、三人のぶつかり合いというよりも、それぞれがぶつからないで、それぞれが別々に成立させているというべきか。ひばり達は歌という共通の土俵があったが、こちらは土俵が違うという感じ。
 最後、あ、「グレン・ミラー物語」と思ったのも、当然「香港ノクターン」と同じ。「ノクターン」の石原良純似は佐田啓二が演じていた。オリジナルの本作は99分だが、リメイクは123分。ヴォリュームアップしているわけだ。


at 00:14|PermalinkComments(2) 映画 

2008年12月30日

イースタン・プロミス CC

デビッド・クローネンバーグ監督 ヴィゴ・モーテンセン ナオミ・ワッツ ヴァンサン・カッセル アーミン・ミューラー=スタール イェジー・スコリモフスキー シニード・キューザック

 路線としては「ヒストリー・オブ・バイオレンス」系で、更にクローネンバーグ的描写は皆無に近い。ただし、暴力描写のみ文字通りキレがあるし、最もクローネンハーグ好みと言えばグロテスクなタトゥーか。
 ロシアという映画の持つルーツの感覚がどこまでリアリティを持つのかは分からないが、題材として新鮮ではある。ソビエト時代より(本当かどうかはともかく)リアリティを感じる。
 展開はほぼストレートで、前作のように明白な秘密もない。この題材に有りがちなジレンマを描くものでもないように感じる。しかしだから物足りないという映画ではなく、全編を貫くストイックさか。むしろ最後のキス・シーンの方がそぐわない感じがしてしまう。



at 00:28|PermalinkComments(0) 映画 

2008年12月29日

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝 CC

ロブ・コーエン監督 ブレンダン・フレイザー マリア・ベロ ジェット・リー ジョン・ハナー ミシェル・ヨー ルーク・フォード イザベラ・リョン ラッセル・ウォン リアム・カニンガム アンソニー・ウォン

 映画自体の出来としてはそれほどのものではない。シリーズ第三作として、僕は別にヒロインに思い入れも無かったので、キャスティングが代わっていても気がつきもしなかったし(2まではリイチェル・ワイズ)、ブレンダン・フレイザーもどうでもよい。むしろジョン・ハナーの道化役が相変わらず楽しい方が嬉しかった。この作品のポイントは僕にとっては100%、ジェット・リーとミシェル・ヨーだった。二人が短時間にせよ、戦ってくれるのだ。これは僕にとっては先日のジャッキー・チャンVSジェット・リーに匹敵するドリーム・マッチだった。(ちなみにミシェル・ヨーVSジャッキー・チェンは「ポリス・ストーリー3」において実現している)
 ミシェル・ヨーはこの作品において老いてなお美しい。無理な若作りでなく、年齢相応の美しさを出している。彼女がプロローグ部分だけで退場してしまったらどうしようとハラハラしてしまった。(だって本編に入ったら娘がヒロインとして登場してしまうのだから) だから後半、ミシェル・ヨーの再登場の時は拍手喝采でした。成り行きとして当然負けるとはいえ、ジェット・リーとの殺陣はあまりにも美しい。
 一方、問題はジェット・リーの方で。まあミシェル・ヨーとの殺陣を筆頭に、いくつかアクションは見せてくれるから全く駄目とは言わないものの、なんで彼がキング・ギドラに変身しなければならないのだ? という不満は大きい。せっかくジェット・リーを使うのだから、ジェット・リーとして100%の魅力を出して欲しいのだけど、ハリウッドはそれが出来ないで、ジェット・リーの本来の見せ場を奪ってしまうのがとても残念。
 まあしかし、とにかくジェット・リーとミシェル・ヨーの競演が実現しただけでもこの作品の存在価値はあります。

ハムナプトラ・失われた砂漠の都

スコーピオン・キング

Zom's


at 00:10|PermalinkComments(0) 映画 

2008年12月28日

肉体の門 DD

猪原達三演出 田村泰次郎原作 難波江由紀子脚本 観月ありさ 田中美里 三浦理恵子 国分佐智子 雛形あきこ 山田まりや 遠野凪子 かとうかず子 六平直政 竜雷太 内藤剛志 中村獅童 西村和彦

 実は原作はもとより映画も見たことが無い。この初TVドラマ化作品が初めて。勿論、映画の売りであった裸は無し、ここのところずっと好演を見て来た観月ありさ目当てで見た。
 出来としてはやはりかなり甘いし(リンチ・シーンなんて期待もしていなかったけど、それにしてもね)、いくら観月が頑張っても、ドラマ自体はタルい。仇役(竜雷太)もライバル(遠野凪子)も味方(内藤剛志)も、どれもパッとしない。かろうじてパンパン仲間がそれなりに個性を出しているか。特に憎まれ役の国分佐智子は好演の部類か。しかしそうなると逆に田中美里や雛形あきこは物足りないか。
 原作や映画がどうだったかは知らないが、クライマックスが全然駄目だった代わりに(?)、その後の出産のエピソード、エンディングの観月の締めでなんとか格好はついた、か。


at 00:14|PermalinkComments(0) TV 

2008年12月27日

幻月楼奇譚 BB

今市子著

 今市子は「百鬼夜行抄」以外はその名の通りイマイチ、だと思っていたけど、これはなかなか面白かった。勝手に作者のイメージした昭和初期(と作者が言い訳している)、味噌屋の主人が亡くなり、その跡継ぎ息子は道楽息子で・・・吉原幻月楼であろうことか花魁でなく幇間(たいこもち)を贔屓にしてしまう。
 ちょっとややこしい話も多いけど、しっかり第一話から発展させて上手い連作の展開になっています。いつか第二巻も読みたいですね。(年一というから、第二巻はともかく、第三巻を読めるのは何年も先ですが)


at 01:18|PermalinkComments(0) 漫画 

長生き競争! CC

佐伯俊道脚本 宇津井健 石原さとみ 羽田美智子 草笛光子 北村総一朗 小松政夫 勝部演之 城田優 津川雅彦

 タイトルから内容は予想していたが、石原さとみの存在が面白くしていた。僕も想定外だった。それを言えば元スケバンを演じた羽田美智子も良かった。ただ、逆に言えば、老人衆がこれだけのキャストを集めながら、物足りなかったな。北村総一朗は意表を突いて良かったが、後はちょっと淡白過ぎる。もう少しそれぞれの人生を描いてもよかったのでは。
 最後の締め方は悪くない。



at 00:04|PermalinkComments(0) TV