ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

最新記事
QRコード
QRコード
プロフィール

hiro


2007年04月

2007年04月30日

ビリー・ワイルダー生涯と作品 

シャーロット・チャンドラー著

 ビリー・ワイルダーの最新の伝記。発刊当初、その存在を知らなかったが、それまでの作品に劣らぬ力作。(三谷幸喜の著作を読んでいないことを思い出した)
 ワイルダーの実質的監督処女作が「少佐と少女」でなく、フランス亡命時代の「悪い種子」であるということ。ダニエル・ダリューが出演し、彼女はクレジットされた監督を覚えておらず、ワイルダーだけを覚えている。そして、ワイルダーと再び重ならなかったことを悔やむ。彼女が関わったマックス・オルフェイスはワイルダーに似ていると言う。ただし、ワイルダーの方が人生観がオルフェイスより冷徹だという。彼女はワイルダーの「サンセット大通り」が大好きだ。
 ワイルダーは脚本を撮影時に変えることを好まない(有名)。創意に富むのは結構、ただし、それはなるべくこんながその場に立つ前に行ないたい。至極最も。
 アメリカでしばらくピーター・ローレと共同生活をした。ゲッペルスはローレのファンで、ベルリンで会ったとき、ローレにキャリアのためにもしばらく海外巡業をしたらいいと勧めた。ローレの本名はレーヴェンシュタインというユダヤ人、ゲッペルスじきじきに警告してもらえたユダヤ人はそうはいないだろう。
 ワイルダーは著者にルビッチ・タッチについて具体例を出しつつ説明し、ソウル・バスに「ルビッチならどうする」という標語を作ってもらって部屋に飾っている。著者はワイルダーにいつか若い監督達が「ワイルダーならどうする」という標語を飾るだろうと言うと、ワイルダーは「彼らには私の電話番号を知られたくないね」と返す。本書が出版されたのは2002年。キャメロン・クロウの「ワイルダーならどうする」が日本で出版されたのは2000年。

at 10:47|PermalinkComments(0) その他読書 

この庭に CC

梨木香歩著 須藤由希子絵

 なんで予約したか覚えていなかった久々の梨木の絵本(絵本という事も覚えていなかった)。ただし完全に大人向き。読んでみて、「りかさん/ミケルの庭」「からくりからくさ」とつながる作品でした。
 しかしこれはほとんど短編と言っていい作品だけど(絵があるので薄くても一冊の本になっていますが)、一筋縄ではいかない。途中、「あ、これはミケルの話なのか!」と気がついたにも関わらず、その結末でアッと驚く。いや、おそらく、これはそのまた逆転された物語なのだと思う。何故なら、いくらなんでも、子供がこんな夢は見られないでしょう。勿論、未来と現在がリンクしたとは説明出来ますが。しかしそれより現在と過去のリンクの方が現実的でしょう。それをわざわざ逆転して終わらせたところに技があるのでしょうが。それにしても失意のミケルがここに至る過程はいつか語られるのでしょうか。(もう書かれていて、僕が知らないだけだったりして)


at 07:55|PermalinkComments(0) 小説 

2007年04月29日

メゾン・ド・ヒミコ 

犬童一心監督 オダギリジョー / 柴咲コウ / 田中泯 / 西島秀俊 / 歌澤寅右衛門 / 青山吉良 / 柳澤愼一 / 井上博一 / 森山潤久 / 洋ちゃん / 村上大樹



at 10:56|PermalinkComments(0) 映画 

夜のピクニック 

長澤雅彦監督 多部未華子 石田卓也 郭智博 西原亜希 貫地谷しほり 松田まどか 柄本佑 加藤ローサ 高部あい 池松壮亮 嶋田久作 田山涼成 南果歩 石田卓也

 これは原作が大好きだったのでちっと怖かったのだけど、まあまあよく出来ている。不満な部分がないとは言わないけど、これだけ描ければ上出来でしょう。始まり方のみ、ちょっと不満があったけど、構成的にもかなり上手い。キャラ的にもロック少年(ゾンビ)など、見事にクリアしている。そして何より、ヒロインとその周りのキャラが良い。ヒロインを演ずる多部未華子はいい役者だなあ、なんか見た事あるなぁ、と思ったら、なんと「ルート225」のカノジョ。(HINOKIOにも出ている) キャラは全く違うけど、どちらもじーんと浸透してくる。上手い。
 あと、ヒミツが明るみに出るシーンがちょっとクサいとは思うけど、それには目を瞑ろう。少年も恥ずかしがって逃げてしまったし。
 一方、一見、無理のある設定に思える一緒に男友達がいるのに、女友達が荷物を持ってあげるシーンは、これはこの無理さを通してしまうところに意味があるのです。これはかなり上手いと思う。
 この映画、好きです。
**
 あは、小説の感想でも対面のさせ方があざといと書いている。ところで、80キロには遠く及ばないけど、僕の小学校は六年は24キロ歩く「がんばり遠足」というのがありました。(でも小学生ですから。年齢が下がるにつれてキロ数は少なくなる。僕たちの頃は「こどもの国」まで歩きました)

Zom's


at 10:19|PermalinkComments(0) 映画 

バルバラ異界 

萩尾望都著


読書会」の項では書かなかった萩尾望都/バルバラ異界関係のエピソード覚書
 最初の構想では渡会さんが死んだ息子をバルバラに見つけにいく話、子供達が主人公の予定だったが、第一回(確かに子供達が主人公で始まっている)を書いて、キャラクターに感情移入が出来ず、それ以降の予定を捨てて、急遽キノヤ君が登場した。最初の展開では「私はバルバラに行けない!」と直感したという。
 「バルバラ異界」は予定が狂いっぱなしの蛸足配線。最高駄作になると覚悟した。人生で一回くらいそういうのを書いても良いのではないかと開き直った。
 とりまとめは得意、キリヤ君が桜の木の下で眠っているシーンも不要なので削ろうと思ったが何となく気になって取っておいたら見事につながった。渡会さんが「そんなことを思っちゃ駄目だ、夢と現実が入れ替わってしまう」と言った時も、その時点で夢と現実を入れ替える等と思ってもいなかった。

 美内すずえに「ガラスの仮面」単行本化の際に手を入れたいと相談を受けた時に、「自分の作品なんだから思った通りにした方が良い」とアドヴァイスしたら、それからどんどん手を入れ出して、現在のようになってしまった。(肯定も否定もしていない。ただ大元が自分にあるらしいという告白) 萩尾が「ガラスの仮面」を完結させるとしたら、最後は月影先生が両方を不合格にして自分で紅天女を演じさせてしまう、と。大島弓子に「ツァラトゥストラかく語りき」を漫画化してもらいたい。目と手が弱ってきている。ペンも段々柔らかいものになっている。最終的にはサインペンで描かなければならなくなるかもしれないが、そうなると新たに工夫しなければならない。(現在サインペンで描いているのは岡野令子、惣領冬美とのこと)



at 09:42|PermalinkComments(0) 漫画 

背負い富士

ジェームズ三木脚本 中村雅俊/山本太郎/草刈正雄/田中美里

 原作を読んだ後、録り溜めていたNHKドラマの「背負い富士」、四話まで見た。唖然とした。全然違う・・・ 原作も気に入らなかったが、これは更に気に入らない・・・ というか・・・
 何故、原作本をドラマ化したのか。これでは完全にジェームズ三木が作った世界で、原作を持つ必要がないではないか。かろうじて、四話まででは、江戸の安政の大地震の救援のみが原作に近い。ただし、原作において次郎長は江戸を救う義理があるが、ドラマにおいては、次郎長は江戸に行ったことさえ描かれていないのだから、全く動機がない。単に省略、或は、有名なエピソードを付け加えるならば文句は無い。例えば、次郎長が売り出すきっかけとなった出入りの仲裁のエピソードが原作になかったのに付け加わっていることに文句はない。しかし、次郎長が家出する原因が養母が次郎長に色目を使ったから、とか、原作のひとつの目玉であった相場で成功するエピソードが描かれないで通過してしまうとか、お蝶の前に一度結婚するとか、石松登場のエピソードが全然違うとか、これでは原作を持つ意味が無いだろう。次郎長のような歴史人、ジェームズ三木が描きたければ自分が独自に描けばいい。そうでなければ、原作が好きで見ている人に失礼だし、もしもこれを見て原作を読もうとした人への裏切りでもある。それほど、この作品はタイトルのみ名を騙ったニセモノとして成立している。
 ただし。「背負い富士」という肩書きをおろせば、これはオリジナルとして、原作よりは次郎長の魅力を描けている。



at 08:41|PermalinkComments(0) TV 

ラジオ時評

 「やるまん」が終わって、せっかくリアルタイムで「やるまん」を聴けるようになったのに、突然梯子を外された感じだ。FMラジオは聴かない。昔、中学時代頃にエアチェックの為に聴いた事はあるが、あまり面白いと思った事はない。「やるまん」でなくとも、AMの喋りの方が好きだった。「やるまん」以降文化放送を中心にFMを聴くくらいならAMを聴いたし、特に土曜日は大竹まことの「少年ラジオ」、「久保純子のミュージック・サタデー」(俳句王国をはさんで)、一時からTBS「久米宏のラジオなんです」、再び文化放送で「親父情熱」、と聴き続ける事は前に書いた。しかし現在、「やるまん」と「少年ラジオ」は終了してしまった。代わりに土曜日は「太田裕美のおいしい噂」が加わり、久米宏のインタビュー時間がつまらない時はニッポン放送の小倉智昭に回してみたりもしてみる。ただし、野球が始まったので、基本的に土曜日はデーゲーム観戦、久米宏と親父情熱は週日に録音で聴いている。そう、AMが好きと言いながら、「やるまん」の穴は埋まっていない。「やるまん」が終わり、そして早朝番組「ソコダイジナトコ」が始まって、改めて吉田照美のラジオに於ける存在感を感じる。勿論、早朝番組だからリアルタイムで聴く事はないが、ラジオシャークで録音したものは、会社員時代に翌日聴いていた「やるまん」と違って、四時間の時差で当日に聴ける。ニュースもそれほど古くはなく、相方もコメンテーターも吉田照美がうまく面白さを引き出している。吉田照美を知るもの誰もが知っている事だが、TVにおける吉田照美の存在感は薄いが、ラジオにおいては時間帯に関係なく絶大であることは近々証明されるのではなかろうか。(先日、松坂の試合実況中継につられてニッポン放送を聴いたが、中継はほとんどなく、代わりの放送のつまらないこと!)
 あと、問題は五月より始まる大竹まことの新番組が「やるまん」の後継となれるかどうか。前にも書いたように週一ならともかく、週日連続に大竹が耐えられるか。曜日により相方が違うという事に期待するが、正直、結婚してからはともかく、子持ちとなった後の水谷加奈は魅力は落ちている。ライバル藤木千穂の不在は関係ないとは言えないだろう。結婚してもテンションの落ちなかった藤木千穂は今更ながら凄かったかもしれない。(彼女は今のところ子供は生んでいませんが) この二人が遠藤里沙や石川真紀とは全くテンションが違う事は明らかなのだ。(酔っぱらった鈴木純子が一瞬、そのテンションに近づいたが) ほんの少しマイクに近づいた永野景子の本格復帰が待たれる?(実はこの人の本格的な放送はほとんど聴いていないのだけど、たまに聴いていると水谷・藤木に通じる危ない雰囲気がある)
 ちょっとズレたが、久米宏にしても今回のラジオの面白さは久米を馬鹿にした調子のある相方の存在感が大きい。大竹にしても、六車奈々、山本モナ、阿川佐和子、光浦靖子、水谷加奈アナという日替わり相方とのコラボがうまくいくかどうか。


at 08:18|PermalinkComments(0) ETC