ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

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hiro


2001年06月

2001年06月15日

私が愛したギャングスター  BB

ジム・シェリダン監督、ケヴィン・スペイシー、リンダ・フィオレンティーノ

 評判通りの、しかしそれがちょっと意外な作品である。タイトルは「私が愛したルパン」のもじりなのではなかろうか。そういうタイトルの結構有名な「ルパン三世」のエピソードがあったと思う。(僕は未見か忘れたかどちらか)
 実際、この映画は実話を基にしているにも関わらず、まさにルパン三世的であり、銭形もどきまで登場する。ルパンにケヴィン・スペイシー、フジコにリンダ・フォレンティーノというのは結構イケるキャスティングかもしれない。それにプラスしてフォレンティーノの妹役も良かった!

 しかし一方、意外と書いた違和感は、監督がジム・シェリダンであるということ。「ナッシング・パーソナル」はこの映画からは想像もできないほど重い作品だった。この映画の軽快さと「ナッシング・・」の重さはまさに両極端に感じる。そして僕はそのどちらも好きだ。

 もう一つ。この映画を見ての既視感。なにか知っている物語だぞ、という感覚。それは思い違いではなかった。映画祭で見たジョン・ブアマンの「ジェネラル」という映画がやはり同一人物を扱っていたのだ。(「ギャングスター」は名前を変えているが、こちらは実名を使っていたかもしれない)
 どちらもアイルランドの義賊的存在にして、妻とその妹と関係を持っている。しかし一方はコメディ感覚で描き、一方はシリアスに描いた。正直、「ジェネラル」は少しばかりかったるかった記憶がある。あれをこのようなライトな感覚で、あのジム・シェリダンが描けるということが驚きだった。

 勿論、ジム・シェリダンである。この映画は単に軽いだけではなく、特に創作したであろうエピソード(絵画盗難自体は真実)であるカラヴァッツィオはあらゆる意味でシェリダンの本領を発揮したものだったと思う。
 これは文句無く面白かった。


at 16:11|PermalinkComments(0) 映画 

2001年06月10日

ワンダーボーイズ  BC

カーティス・ハンソン監督、スティーブン・クローブス脚本、マイケル・ダグラス、トビー・マグワイア、フランシス・マクドーマンド、ロバート・ダウニーJr.、ケイティ・ホルムズ

 カーティス・ハンソンの「LAコンフィデンシャル」の次の作品ということで、それなりに期待していたが、喜劇らしいということがちょっと気になっていた。
 内容はベストセラーを出した教授が第二作を完成させられないまま悶々とした日々を過ごし、妻には去られ、不倫相手の学長は妊娠して決断を迫られる。そんな時、情緒不安定そうな学生の相手をしたことから更に様々なトラブルに見舞われる。
 主演の教授はマイクル・ダグラス、妻は写真でしか登場せず、不倫相手の学長はフランシス・マクドーマンド。情緒不安定な学生にトビー・マグワイア、そのガールフレンドにケイティ・ホルムズ、出版社編集者にロバート・ダウニーJr。
 確かに喜劇であるとは思う。シチュエーションや展開は結構笑える。筈だ。ただし、実際にはそれほど笑わない。心の中で面白い展開だな、と客観的に判断するだけだ。もっとも、だから、笑えそうで笑えないつまらない映画、とは思わないし、成功したとは思わないものの、単なる失敗作とも思わない。確かに腹を抱えて笑えないものの、面白いとは思うのだ。
 笑いに関してそれだけダイレクトな波動が伝わらないのに対して、さすがにこの監督だけあって、いつも奇妙な緊張感は伝わって来る。サスペンス感覚だ。例えばパーティ会場の外でマグワイアが立っているのを発見したときの奇妙な緊張感、不気味さ。彼が拳銃を取り出すより前にその異常さは伝わってきている。或いは常に存在する次の展開に対する緊張感。
 マイクル・ダグラスが結構好演していると思う。かつて成功したことのある敗残者すれすれの立場、というのに(本人は演技のつもりかもしれないが)非常に合っていたのでは。主演であるにもかかわらず久々にちょっと地味なキャラを出している。
 ケイティ・ホルムズという若手女優さんは見たことあるようでピンと来なかったのだけど、「アイス・ストーム」の人ですか。この映画は未見だし、「鬼教師ミセス・ティングル」も、TVシリーズの「ドーソンズ・クリーク」も見ていないので、実際に本編を見るのは初めてかもしれない。
 一方、トビー・マグワイアもピンと来るのはあまり好きではなかった「サイダーハウス・ルール」くらいだけど、こちらも「アイスストーム」とか「カラー・オブ・ハート」とか、最近の映画に結構出ているけど、やはり未見ばかり。(「ボーイズ・ライフ」に出ているようだけど確か主演はディカプリオでしたよね。マグワイアは全然記憶にない)
この映画ではヘンな感覚が悪くなかったけど、本質的にはこの俳優、「サイダーハウス」のイメージが残っていてあまり好きではない。どうも僕は、「サイダーハウス」より「サイモン・バーチ」の方を贔屓にしてしまう。
 フランシス・マクドーマンドは、元々美人とは思わないけど、何か可愛らしさ(三枚目っぽさ)に好感を持っていたのだけど、この映画ではちょっと醜さ(この年代の老醜)が感じられたのは仕方ないことか。
 ロバート・ダウニーには感服する。何となく、私生活も演技生活も区別がつかなくなっているとすれば、繰り返される醜聞も納得がいく。それはそれでいいのかもしれない。この俳優は何となくいつも好きです。(多分、端から見ている分には、なのでしょうが。絶対友達にはしたくない)

 と、いうように、展開の面白さ、(この種の映画にはあまり似合わない)奇妙なサスペンス、俳優の良さ、で結構、面白い映画に仕上がっていると思うが、その他。
 ディマジオと結婚したときのマリリン・モンローの衣裳、というのがまた、何となく非常に存在感を感じさせたのは、それもまた「LAコンフィデンシャル」にもあったと思うこの時代への一種の思い入れなのでしょうか。写真で描写されるモンローの何度も見たことのある姿が非常に魅力的に感じた。

ちなみに、タイトルは「昔神童、今なんとやら」という意味のようです。

wad's

Zom's


at 16:15|PermalinkComments(0) 映画 

2001年06月05日

イギリスから来た男  CC

スティーヴン・ソダーバーグ監督、テレンス・スタンプ 、レスリー・アン・ウォーレン、ピーター・フォンダ、ルイス・ガスマン、バリー・ニューマン、アメリア・ハインル、メリッサ・ジョージ

 ソダーバーグを見直した、のは、何でだっけ、と思い返したら、「エリン・ブロコヴィッチ」1本であった。似たような感覚の監督として、ガス・ヴァン・サントがいるけど、彼の場合は最近、少しばかり変わってきた気がするけど、さて、ソダーバーグは、ということだけど。
 しかし、この作品が「ブロコヴィッチ」より先に撮られているので、今後のことは分からないとして、少なくともこの作品については、それ以前のソダーバーグの印象からさほど遠いところにはない。せいぜい、少しばかり取り繕い方が上手くなっているという程度で、テレンス・スタンプの存在感に助けられ、ケン・ローチの「夜空に星のあるように」をこれみよがしに利用しているあざとさ。
 まあ、確かに、それ以前の作品よりは落ち着いているし、苛つく部分も少なく、この監督が出来る限りハードボイルドに撮っているとは思うが。しかし何か一つ、物足りないというのが本音。
 何というか、社会派をエンターテインメントに撮ったということにおいて、この監督が次に「ブロコヴィッチ」を撮るということが信じられない。
 しかし未見ながら、「トラフィック」はまたコチラ系のような気がして、あまり期待はしていないのですが。

 まあ、しかし少なくともこれまでの作品のように積極的に貶すようなことはなく、もっと上手く撮れるのでは、という程度の不満しかないのはそれまでに比べれば格段の進歩でしょう。

wad's




at 16:22|PermalinkComments(0) 映画 

2001年06月02日

ウォーターボーイ  CC

フランク・コラチ監督、アダム・サンドラー、キャシー・ベイツ、ヘンリー・ウィンクラー

 最近、結構人気あるらしいアダム・サンドラーの主演作だが、僕はこの俳優、多分、初見。印象は可もなく不可もなし。まあそこそこ馬鹿っぽさが板に付いている。
 内容はマザコン(ママを演ずるのがキャシー・ベイツというのがベストの配役)青年(31才)がフットボールの給水係がふとした拍子で抜群のタックル力を見出されて大学フットボール界のスターになるという他愛のないハナシ。
 展開としても散りばめられたギャグも、無難な面白さ。サンドラーをスカウトする監督役にヘンリー・ウィンクラー。突然、かつて好きだった「ラブINニューヨーク」の主演が彼であったことを思い出したが、あの映画で印象に残っているのはマイクル・キートンの方であり、ヘンリー・ウィンクラーのことは存在としてしか(つまり名前とかそういうものでなく、姿のみ)覚えておらず、突然、この名前が「ラブINニューヨーク」と結びついたわけ。我ながら吃驚。その彼、かつて有能だった時代に同僚に作戦ノートを取られ、それ以来、駄目監督になるというキャラクターがなかなかハマッている。
 ハマッていると言えば前述キャシー・ベイツに加え、彼女に堂々対抗するヒロイン役のフェルザ・バルクがいい味を出している。はみ出した感じがなかなか良いのだ。
 正直、主演のアダム・サンドラーにそれほど魅力は感じなかったが、無難なストーリーと演出と配役は悪くなかった。佳作。

wad's

Zom's




at 16:30|PermalinkComments(0) 映画