ようこそ hirot'sBlog へ

2004/11/25
本BLOGの公開を
開始しました。
映画は、今世紀に入って
ほとんど劇場では
見ていません。
主にDVD、CS、BS放送
による観賞です。
表題後ろにあるのが評価で、
前は客観点(出来の良さ)、
後は主観点(好き嫌い度)。
A-Eにするつもりですが
客観・主観とも
Cが及第点として、
Aが最高評価
Eが最低評価
とお読みください。
よろしくお願いします。

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hiro


2000年04月

2000年04月25日

マーシャル・ロウ CC

エドワード・ズウィック

 ちょっと前はジョニー・デップ主演の映画が同時に公開されていたが(「スリーピーホロウ」と「ノイズ」)今度はデンゼル・ワシントン主演映画が同時に公開されている。「ボーン・コレクター」とこの「マーシャル・ロウ」。たいして期待はしていなかったが、予告で珍しく、ちょっと面白そうと思ってしまった。競演陣もブルース・ウィリスにアネット・ベニングとなかなか豪華だし、監督のズウィックは他はともかく「グローリー」だけは印象に残っている。確かあの当時は主演でなくデンゼル・ワシントンも出演していたと思う。(主役はマシュー・ブロデリック)
 さて。アメリカ軍部の先走りでアラブの要人が密かに拉致された。その報復としてアラブ過激派はアメリカに密入国し、ニューヨークで爆弾テロを繰り返す。デンゼルが指揮するFBIは犯人逮捕に乗り出すが、肝心の相手の要求が理解出来ない。それに何故かCIAの女アネット・ベニングがからみ、軍部の将軍ブルース・ウィリスまで顔を出す。FBIは一度は犯人達を射殺して事件は終わったかに見えたが、相手は別の過激派が引き継いで更にテロを拡大する。FBI本部まで爆破され、ついに大統領はニューヨークに戒厳令を発動する。というストーリー展開。
 石原都知事はこの映画を見て自衛隊発言をしてしまったのかと勘繰りたくなるほどタイムリーな映画。
 戒厳令とは、通常は軍隊は国内鎮圧の権限はないが、非常事態時に警察に代わって国内の治安維持をするというもので、かつてリンカーンが一度発動したが、後にこの発動は違憲とされているとか。
 映画としては、アネット・ベニングの行動が中途半端でよく理解出来ないとか(一応、何故彼女がこの事件に関わりたいのかという動機は理解出来たが、これが正式にCIAが関わっているのか、とか、彼女の動きの方向性とか、そこらが一貫していない)、軍隊が形ばかりで間抜けとか、解決がご都合主義的とか、色々目を瞑らなくてはならない部分も多いのだけど、何と言ってもアメリカが凄いと思うのは、こんな映画を作ってしまうことでしょうか。
 何しろ、映画の中とはいえ、アラブ人を強制収容所にぶち込んでしまうなんて、第二次大戦の日本人に対するものの再現。勿論、映画としては批判的にとらえているが、しかしまだやりかねないという感じが怖い。
 ブルース・ウィリスは適役と言うべきか。どんなキャラも足取り軽く演じているという感じが最近、特にする。前も色々な役柄を演じていたが、こんな軽快さはなかったような気がする。「アルマゲドン」のヒットを契機にやっと「ダイハード」のウィリスという周りのイメージから脱したからかもしれない。
 一方、アネット・ベニングは老いたな、というのが映画全体を通して感じつづけた印象。彼女、女優として一番いい時を出産等で逃してしまったのではないでしょうか。ちょうど「バットマン・リターンズ」を降板した時期あたり。もう女優としての代表作というのは望めないのでは。俳優として、なら可能性はあるけど、それほどの上手さも感じなくなったし。「グリフターズ」とか、あのあたりは好きではなくても上手さは感じたのだけど。
 デンゼル・ワシントンは、もう何も言うことなし。いつもの演技、雰囲気。別に誉めているわけではなく、ほんの少しだけ否定的意味をこめています。
 でも、まあ映画としてはそれなりに楽しめました。


at 01:19|PermalinkComments(0) 映画 

2000年04月24日

NYPD15分署 BB

ジェームズ・フォーリー

 「アンナと王様」が先に公開されてしまいましたが(僕は未見)、こちらがユンファのハリウッド第二作。こちらはちょっと期待していたのだけど、なんと渋谷では昼間だけの一日二回上映。ちょっとひどい扱い。
 しかし映画は予想以上に面白かった。最初、というか外面は完全にハリウッドで香港映画っぽく滅茶苦茶やっているだけかと思ったのだけど(銃撃戦もカーチェイスもみんなソレっぽい、というのは必ずしも誉めた表現ではなく、三流香港映画という感じ)、しかしその内面はなかなか見応えがある。
 原題が「THE CORRUPTER」で、意味が汚職や買収をする者ということだから、原題として全く内容が伏せられているわけではないけど、正直、中盤あたりからの展開はちょっと驚いた。ただの疑似香港映画でなく、「友は風の彼方に」(竜虎風雲)にも近い味わいがある。「フェイク」なんかよりずっと面白い。チョウ・ユンファって、こういう題材に合っているのでしょうか。ダニー・リー、トニー・レオン、今回のマーク・ウォルバーグと、相方がいて実力を発揮するタイプでもあるかもしれない。
 ただ、ハリウッドでちょっと静養しすぎた為か、次の「アンナ」の下準備なのか、ちょっと顔まで丸くなりすぎは困ったもの。もう少し精悍であって欲しい。それにしてもチョウ・ユンファの制服警官姿って、初めて見たような気がする。実際は違うかもしれないけど。なんか違和感があるのが面白い。
 題材として、決してハリウッドでも珍しいものではないのに、なんか久々に香港映画を堪能したという感じは、ハリウッド映画にとってもいいことなんでしょう。今の香港映画(は食わず嫌いかもしれないけど、全然興味が持てないのだから仕方ない)よりずっと香港映画っぽいです。
 ただし、今度のジェット・リーの「ロミオ・マスト・ダイ」はジェット・リーと「マトリックス」の合体はちょっと心配ですが。
 いや、チョウ・ユンファだけでなく、マーク・ウォルバーグも実に良いですよ。登場からしばらくはどうなるものかとかなり心配だったけど。彼も「ビック・ショット」等で香港映画と無縁ではありませんね。多分、プロデューサーのテレンス・チャンという人がここらを仕掛けているらしいと、初めて知りました。(香港時代のジョン・ウー、ツイ・ハーク、病気あたりからのチョウ・ユンファの後ろ盾、そして香港人のハリウッド進出あたりはほとんど関係しているらしい)
 お奨め。


at 01:26|PermalinkComments(0) 映画 

2000年04月20日

スクリーム3 DD

ウェス・クレイヴン

 シリーズ第三作で完結編というふれこみだけど、脚本はこれまでの(多分、原案者)ケヴィン・ウィリアムソンからアーレン・クルーガーに代わっている。
 だいたい、第一作からしい続編を想定して作っていたとは思えなかったが、第二作においてももしも第三作を想定していたら、あのホラーおたくを殺しはしなかったのではないか。三部作の法則について語って貰わなくてはならないのだから。と、思ったら、ビデオで登場には笑いましたが、第二部が続行中の状況下で第三部について語ること自体、無理があると思いませんか。
 勿論、それも含めてこの作品にも色々無理はあるし、やめてよ、って部分もあるけど、何と言っても構成の勝利は、「スクリーム3」進行中に「スタブ2」でなく「スタブ3」が撮影中ということ。「スタブ2」だと、色々制約が出てしまうであろうところから逃れていて、しかも過去の舞台を舞台にしたり、或いは出演者の重複構成、ここらの仕掛けは面白い。ただし、どちらもほんの一部しか実際に使えていないのが残念だけど。重複で言えばうまく機能したのはコートニー・コックスの部分だけで、後は逆に登場人物が多すぎて最後は十羽一からげになって殺されちゃった感じ。それにネーヴ・キャンベルとデイヴィッド・アークウェットとコートニー・コックス(今回、その後ろにアークウェットがついているのは、実際にもデイヴィッドと結婚したわけ? ロザンナが義理の姉ですか)の三人が特別の存在、二人は殺されないで捕らえられるだけの存在、になってしまっているのも不味いのではないか。
 その他、刑事があまりうまく使われていない。冒頭で前作のヒーローが殺されてしまうのは、その殺され方がもったいないしピンとこない。
 犯人は、完全に立場負けしているし、前作までのトリックとしての強味が今回はないので、よけい弱くなっている。死なないというのもつまらないトリックだ。(トリック以前か)
 三部作の法則は全然中身がない。「ゴッドファザー」と「スターウォーズ」しか出ないのでは話にならないでしょう。実際、この時点で「スターウォーズ」は6部作(だっけ)なのだし。
 ネーヴ・キャンベルの配置もよくないですね。彼女の山籠もりも感心しなかったけど、どうしてバレたかも有耶無耶になっている。中途半端に伏線らしきものを張っているだけによけいズルい感じ。
 犯人の小道具は、なんだ「名探偵コナン」じゃない。こんなの都合が良すぎるよ。脚本の人はイタダイタんじゃないですか。
 もっと面白い作品になったな。せめてケヴィン・ウィリアムソンが自分で真面目に手掛けていたら、ちょっと拾い物になったかもしれない。もっとも、ケヴィン・ウィリアムソンを全面的に信用したわけではないけど。「ラストサマー」とかつまらなかったし。


at 01:33|PermalinkComments(0) 映画 

2000年04月19日

スクリーム1&2 DD&CC

ウェス・クレイヴン

 「スクリーム3」を見る前にDVDで見て、それでついでに「3」も見たのだけど。

 「スクリーム1」は劇場で見ていて、その時はあまり感心しなかったけど、まあ見直して、こんなものでしょう。やっぱり結末部分は駄目だと思うけど。
 「スクリーム2」は、「スクリーム1」がピンとこなかったし、これや「ラストサマー」の予告もうんざりだったので、劇場はパスしたけど、今回、初めて見て、それなりに楽しんだ。部分的にやっぱり困ったところはあるけど、「1」がああなら、この犯人は納得出来る。「1」を受けるという意味で、この作品は「1」が作品自体の展開を悪い意味で裏切るつまらない結末なのに対して、こちらは上手く出来ていると思う。構造として。ただ、「続編の法則」はもう少ししっかりやって欲しかったですね。その他、コートニー・コックスがネイヴ・キャンベルにまた殴られたり、細かい部分でちゃんと受けている。だからそのまま、コートニー・コックスがまたとどめを刺すのかと思ったけど、そうでなかったのも、良い意味での裏切りでしょう。
 と、まあ、この程度受けてくれるなら、と、「3」を見る気になったのです。やはり脚本のケヴィン・ウィリアムソンがポイントなのでしょうが、ついでに見た「ラスト・サマー」2部作はつまらなかった。予告もつまらなかったけど、同じくらいつまらなかったかな。


at 01:39|PermalinkComments(0) 映画 

2000年04月11日

ナイス・ガイ EE

サモハン・キンポー

 コンスタントに封切られるジャッキーの新作。「レッドブロンクス」は評判通りかなり面白く、前作「ファイナル・プロジェクト」は我慢できる程度の面白さだったけど、今回は久々に我慢の限界を越えるつまらなさ。「酔拳2」以来かな、このつまらなさは。
 つまらない原因は一目瞭然。サモハンのあまりにも古くさい演出。ジャッキーの細かいアクロバットは相変わらずそれなりなんだけど、それも単調ゆえに眠くなる時がある。
 実際、ジャッキーも、歳を感じる。動き自体、よりも顔のしまりとか、そういうところでかなり若さが感じられなくなった。それに女優の使い方もまた、ジャッキーが自分で演出していた頃のマンネリに戻っている。
 最後のボディ・アクションでなく、マンモストラックでのアクションは、誰もが一目瞭然、「レッドブロンクス」のホバークラフトの二番煎じだけど、勿論、ほんの一瞬の迫力だけ。これをメインに持ってきたら、もうおしまい。
 再び、サモハンの演出のどんくささにについてだけど、脚本的に、複雑でなく単純にしたというのは、悪いことではない。やはり問題は、その演出だろう。これまた一目瞭然、ちょっと見れば分かることだけど(ちなみにさきほどのモンスタートラックは方法の間違い)、一番簡単な例をあげるなら、サモハン自身のカメオ出演のシーンを見れば分かるだろう。別に出演が間違いではなく、それはある意味でみんなが楽しみにしているだろうが、問題は中身。泣けるよ。古さ、しつこさ、目立ちたがりさ、全て出ています。
 ただし断っておくと、カメオやモンスタートラックを含めてサモハンの演出は、白紙で見てつまらないという質のものではないかもしれない。楽しむ人は楽しむでしょう。それはジャッキー・チェン自身(の動き、年齢、容貌)についても同じことですが。
 とにかく、僕はガックリしてしまった。もうハリウッド進出のタイミングはギリギリだな。セーフかアウトか。
 ちなみに、チョウ・ユンファの第一作はコケたらしい?既に第二作にとりかかっていて、ジョン・ウーとのコンビ作は第三作あたりらしいです。



at 01:46|PermalinkComments(0) 映画 

2000年04月10日

ファイナル・プロジェクト CC

スタンリー・トン

 日本公開という意味では、返還前最後の作品なのだろうか?ジャッキー映画は、もはやほんの一瞬、全盛期(プロジェクトAから2あたり)の凄さはなく、逆に、大きな失望もあまりなくなっている。(酔拳2は別として)
 今回も、それなりの体を使ったアクションにコメディ的部分、そして全体の印象は中期(ロジャー・ムーアあたりの)007物というイメージか。国から国へ、スノーボードから鮫へ、等々。
 笑える、といえば、やはり鮫のあたりは悪くない。全体的にも、可もなく不可もなく、というところだろう。しかし一方で、香港返還もそうだけど、ジャッキー自身の体力的限界も近付いているのだろうな。



at 01:43|PermalinkComments(0) 映画 

2000年04月08日

アサインメント CC

クリスチャン・デュゲイ監督

 レンタルDVDで借りてみたのですが、ちょっと面白かった。劇場では未見で、ただ確かちょうど同時期にブルース・ウィリスとリチャード・ギアの「ジャッカル」も公開されていて、そちらは見たのだけど、この作品も題材は同じだったことは覚えています。結果的に、こっちの方が面白かったと思う。
 「ジャッカル」の方は原作はフレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」のリメイクということだったけど、こちらの作品との関係がどうなのか。こちらの作品は実在のテロリストであるジャッカルに罠をかけるハナシだから、関係あるとすればフォーサイスがこのジャッカルをモデルとして小説を執筆したか。そこらはよく知らない。このDVDにはプロダクションノートもスタッフ、キャストもついていないし、レンタルなので箱もない。キャストはある程度は分かったけど、監督名も確認し損ねた。
 ストーリーはまず発端としてジャッカルのテロと彼にからかわれた情報部員のドナルド・サザーランドの因縁を描き、次に一転して、主人公のアイダン・クインがジャッカルと間違えられてベン・キングスレーに捕まるエピソードとなる。
 アイダン・クインは海軍軍人なのだが、つまりそれだけジャッカルにそっくりだったのだ。そこで、サザーランドとキングスレーが手を組んでアイダン・クインをニセのジャッカルに仕立てて、敵国ロシアとジャッカルの仲を裂こうとする。
 面白いのは、嫌がるアイダン・クインがついに屈して偽ジャッカルの訓練を受けるあたり。訓練自体の描写も悪くないが、何よりもアイダン・クインが凶悪なジャッカルに変身していく描写がいい。フリをするだけでは見抜かれる。本人は自己嫌悪に陥りながらも本物そっくりになっていくのだ。それを端的に表すのが暴力とセックスで、更に彼は本物と間違えられてフランス情報局と銃撃戦をしてしまう。味方を殺すというショック。しかしそこまでしたのに運悪く、合い言葉を知らなかったばかりに正体がバレ、キングスレーまで失ってしまう。この失敗による中断の間のエピソードがまたいい。
 作戦は中止され、家庭に戻ったとき、彼の人格の変化が家族にばれてしまうのだ。ずっと潜水艦に乗っていた筈なのに妻は彼が別の女と寝たことを直感するし、とっさに暴力的になってしまう。
 残念ながら、作戦続行となった後は少しテンションが落ちる。作戦は成功してロシアとジャッカルは同士討ちを始めるあたりは悪くないが、ここで無意味に主人公が介入してしまうあたりの説得力がないのが残念。介入せざるを得なくなる布石が欲しかった。結果として当然のようにどちらが本物のジャッカルか分からなくなってしまうのだ。どちらが本物か分からなくなること自体は映画の展開としては必要だ。しかし、主人公自身はそれは避けるのがスジだろう。そこらの工夫の無さが残念。
 しかし、エンディングは悪くない。同士討ちさせるはずが同士討ちとなり、それでも主人公が助かってハッピーエンドと思いきや。これはちょっとヤラレたかな。たった一つ、二人のジャッカルの格闘の動機付けさえあれば完璧だっただろう。
 しかしなかなか楽しめました。拾い物。


at 01:55|PermalinkComments(0) 映画